【銀魂】せーりゃくけっこん.

鬼の副長様 ページ5

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「局長、副長、只今戻りました」





重い気分のまま、屯所に戻った私を待って居たのは、心配そうな顔をした近藤さんと、顰めっ面の土方さんだった。





「おお、戻ったか！大丈夫だったか？」

「何だったんだ、わざわざ隊務中に連れ出しやがって」





土方さんは仕事の邪魔をされて相当苛立っているらしい。いつにも増して煙草をスパスパ蒸していた。

だけれども、本当の事を言う訳にもいかず。





「大丈夫ですよ！ただ、最近大きく立ち回り過ぎだと嫌味を言われたまでです」





頭を捻らせて思いついた言い訳を口にすると、土方さんの眼光が更に鋭くなった。こういう時、この人が味方で良かったとつくづく思う。敵だったらと考えただけでも恐ろしい。





「…どうにも釈然としねェな。それなら何故テメェを呼ぶ必要がある。言うなら、俺か近藤さんだろ」

「ああ、真選組に対してでは無くてですね、私個人に対してです。まあ女一人でやってますから、とやかく言われること位覚悟の上ですよ」





土方さんが口を挟む隙の無いくらい、一気に喋った。

するとそれで納得してくれたのか、取り敢えず見逃してくれたのかは分からないが、土方さんはそれ以上何も言わなかった。





「Aちゃんが大丈夫ならいいんだが、無理はいかんぞ」

「もちろん、分かっています。では失礼しますね」





嘘だらけの言葉を並べ、私はその場を後にした。ずっと此処で、真選組で、皆と刀だけを振るえたら良いのに、なんて最早叶わないであろう願いを抱いて。

よく似た結婚相手→←通常運転兎さん

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