【銀魂】せーりゃくけっこん.

感じる壁 ページ36

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「…ハァ、ハァ………最、悪」





何も考えず走っていたけれど、屯所に戻って何か言われたらと思うと、いつの間にか足は自宅の方に向かっていた。


それより何より、今は総悟だ。

何故怒鳴られたのかも分からず混乱しているかも知れない。何となく、最近の総悟には壁を感じてしまって、つい感情的になってしまった。





「(……謝らないと)」





…それは分かっている。分かっているけれど、気まずくて今から屯所に戻るのは気が引ける。





「(でも私、報告書とか、全部放置したままだ…！)」





しかも、予備の刀まで仕事部屋に置いてきた事も今更気が付いた。だってあの時の私は、ちゃんと戻って来る算段でいたのだから、仕方ないじゃないか。

開き直っていてもどうしようもないので、私は重い腰を上げる。


流石に刀を置いて来て、そのままにしておく訳にはいかない。それに、報告書を仕上げないと土方さんにも迷惑がかかる。






「…総悟には、明日謝るとして、会わないようにすれば良いよね」






そう思った時。


ーーピンポーン、と。

無機質なチャイム音が鳴った。

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