【銀魂】せーりゃくけっこん.

興味の対象 ページ29

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神威






「(……形式上のケッコンは、仕事扱い、って事か)」





家を出て、船に向かって歩きながら、先ほどのやり取りを思い返していた。

何故彼女は敬語なのか。口に出した時は素朴な疑問でしか無かったが、今思ってみれば、少し別の感情もあるような気がする。





「(…寂しい、なんて。有り得ないか)」





あくまでもAは俺の獲物、若しくは一応ケッコン相手。それ以上でもそれ以下でもない。いや、ケッコン相手ならランクとしてはかなり上に来るのだろうか。

また、煽れば乗っかって来るだろうか。





「(…いや、その前に殺すでしょ。俺が)」





今は何だかんだ攻撃を避けられるか、受け止められるかされている為、殺すには至らない。しかし、彼方も俺も、まだまだ遊戯感覚なのだ。

互いに殺気はあるけど、本物では無い。

Aは確かに強いが、本当に殺そうと思えば、殺れなくはない筈だ。それでも何故か、いつの間にか茶番に成り下がっていたりする。





「(…不思議だな)」





興味のある事意外はあまりぐるぐる考えない俺が、何となく頭の片隅に常に置いてしまう。

それはやっぱり、Aが面白いからだろう。


随分前に出会った、銀髪のお侍サンと言い、Aと言い。この国の連中は、つくづく俺の興味を引くのが上手い。

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