【銀魂】せーりゃくけっこん.

無邪気顔に弱い ページ15

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ーーそんな、祝賀会から一夜明けて。私は、近藤さんと朝食を共にしていた。

普段一緒に食べる事は少ないが、屯所に居るのもあと少しという事で、気を遣ってもらったのである。その所為か、珍しく土方さんも席を外していた。





「…そういえば、Aちゃんの旦那さんはどんな人なんだ？この仕事にも理解があると言っていたが……」

「あ、えっと…」





何気なく吹っ掛けられたら質問に、私は内心焦る。真逆『宇宙海賊です』なんて、言える筈もなく。

やや迷った末、私は口を開いた。





「えと、宇宙を飛び回る商人をしているんです。だからその、危険とかには慣れていて…それで比較的理解もあるんです」

「成る程！商人か…そりゃァ、家も持てるだろうなァ……」





苦し紛れの言い訳で、通用するか不安だったが、近藤さんは疑う事なく、感慨深そうに幾度か頷く。とても有り難いし、それもこの方の魅力だとは思うけど、時々心配になってしまう。


私が余計な事を考えて居る間にも、近藤さんの中で、色々と考えは進行していたらしい。





「じゃあ屯所に顔を出してもらうのは、ちと厳しいだろうな…此方から挨拶に行った方がいいか？」

「えっ……えっと、家もいつ居るか確定してませんので、難しいかと」





突然のフリに、咄嗟の判断で返したにしては上出来。上手く躱せたと思う。

「…そうか、それなら仕方ない！」と、近藤さんは箸を置き。





「なら、今度地球に戻って、時間が空いた時には遊びに来て下さるよう、言っておいてくれ！」





満面の笑みで言ったのだった。そんな無邪気な顔で頼まれては、『いいえ』だなんて言える訳も無く。

「…はい、もちろんです！」と、勢い良く頷いてしまった事を、私は数秒後に激しく後悔した。



ーーホント、どうしよう。

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