無理すんなよ、

片頭痛 ページ22

・リアル設定

伊野尾サイド





今日は珍しくやまだと2人でいたジャンロケ。


久々だから、ちょっと緊張しちゃうなぁなんて思ってたんだけど。




｢いっ、、、｣




ロケを終えて帰り道を走る移動車の中、いつもより座席を倒して座るやまだ。




その姿はいつもグルーブを引っ張る頼もしい姿ではなく、目を覆うように置かれた手を強く握り、痛みに耐えていた。



-----------------



そんなに早くない朝。




｢おはよーございますー｣


｢おはようございます〜｣




先にメイク室に入っているはずのやまだとメイクさんへ向けて発した挨拶は、後者からしか返ってこなくて。




｢、、、んー、あぁいのちゃん。おはよ。｣




ワンテンポ遅れて挨拶を返してきたやまだは、メイクされながらウトウトしてたみたい。




｢朝強いのに珍しー。｣


｢いやぁ、昨日ゲームに熱中しちゃいましてね。｣




寝起きだから？少し潤んだ目で子供みたいなこと言うやまだは、なんか幼く見えて笑ってしまう。




｢ふはっ、ロケで居眠りすんなよー｣


｢そんなことしませーん｣




返事も聞かずにケラケラ笑ってたら、黙っちゃった。




もちろん責任感の塊みたいなやまだが居眠りするなんて心配、最初からしてないよ？




1人で言い訳してたら、メイクさんと話し始めたやまだ。




気分が良くなったのか、整える程度にカットまでしてもらい始めてて。




隣で楽しげに話してるやまだを横目に、少しして先にメイクが終わったおれは、




｢先楽屋行ってるねー｣




と一応声をかけ、メイク室を後にした。




ロケするお店の都合で、ちょっと楽屋で待機することになったからね。




その後少し髪がスッキリしたやまだは、楽屋に着くなりどこからか持ってきたらしいブランケットを何故か頭から被っちゃって。




なんか撮影の裏話でも聞きたかったのに、とちょっと残念に思いながら、大人しくスマホをいじって時間を潰した。

・→←作者より謝罪とリクエスト募集のお知らせ(飛ばしてOK！)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す