無理すんなよ、

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伊野尾サイド





ところが、15分後くらい？まあそんな経ってない時。




｢んっ、、、｣




少し漏れた声に顔を上げ、対面に座るやまだを見ると、さっきまで隠れていた顔は、メイクされてるはずなのに真っ青で。




眉をひそめ、なにかに耐えるように顔を歪ませるやまだ。



あれ、起きてる、、？


流石に心配になって、静かに声をかける。




｢やまだ、やまだ？大丈夫？どっか辛い？｣




案外眠りが浅かったのか、薄く開いたと思ったら、また重く閉じられる瞼。


それと同時にグッと握られるちっちゃい手が、ブランケットにしわを作る。




｢めのまえ、ちかちかして、、、｣


｢ん、りょーかい。電気消すね｣




多分久々の片頭痛であろうやまだに、少しトーンとボリュームを抑えて声をかけ、電気を消す。




暗めに設定したスマホの画面を頼りにやまだの元へ戻る。


スマホの画面の明るさ、侮れないからね。




｢薬持ってる？｣


｢、、いや｣




ありゃ、きらしてんのか。


だったらおれ何も出来ないぞ。




｢じゃあしばらくそうしてなね｣




気休め程度に、近くに投げ出された自分の上着をかけて、隣に座った。




｢、、ましに、なったかな。｣




すぐにマネージャーにはメッセージを送っておいたから、スタッフさんが呼びに来ることも無く、1時間くらい経った頃。




ゆっくりと体を起こしたやまだは、確かにさっきよりは良くなったみたいだけど、まだ顔色が悪い。




｢そ、よかった。お互いびっくりしたね。片頭痛？｣


｢たぶん。｣


｢薬きらしちゃったの、貰いに行く？｣


｢いーよ。ロケ行ける。俺のせいで既に押してるでしょ、ごめんいのちゃんも暗い部屋で待たせちゃって。｣




ありがと、謝ってくる、と言っておれの上着を差し出し、口を挟む間もなく楽屋を出て行ってしまった。




暗くてあまり見えなかったけど、いつもより動きが遅かったとこを見ると、まだ辛いだろうに。

人には気遣うのに、周りには気にかけさせてくれないから。




しゃーない、今日はいのちゃんがお目付け役になってあげよう。




似合わないことを考えながら、遅れてやまだの後を追った。




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初めて文字数分かる別アプリで下書きして、投稿しようと思ったらなんか文字数が合わなくてオーバーになってしまって…それを調整するのに時間を使ってました(TT)

でも1月中にもう1つリクエスト頂いたお話あげる予定なのでじゃんじゃん更新しますね〜

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