ep.7 ページ7
「お前変わったよな」
厨房は神聖な場所だというのにどうしてこうも
色々な人が気軽に覗けるのか。
絵心に言って立ち入り禁止にしようかな。
じと、とした視線を扉側に向ける
『レオ』
「ん、久しぶり。相変わらず美味いよお前の飯」
『レオにしか通用してないわ』
玉ねぎの仕込みをするためにレオから視線は玉ねぎへ。
背中に人のぬくもりを感じて反射で振り向くと
彼は腕と腕の間に私を覆うように包み込んだ。
「なあお前変わったよ」
『レオ、邪魔』
「俺と結婚するって言ってたじゃん」
肘でレオを押してもびくともしない。
それどころかしばらく見ない間にでかくなりすぎた彼は
そのまま私を腕に押し込めた。
『は、離して』
「やだね」
『レオ！』
「お前まで俺のこと見捨てんの？」
首だけを後ろに向けると瞼に一つ、口の端に一つ、首筋に一つ、ちゅっちゅと勝手にマーキングをしてくる。
「はぁ、可愛いA、好きだ。」
『やめて変態』
「じゃあ俺と結婚してよ」
子供のような駄々をこねる彼を何度肘で攻撃しても
やっぱり効いてないようだ。力が強い。
あと刃物持ってるから危険すぎる。
『そんなの御影の人間が許さないでしょ』
「お前が相手なら父さん母さんも喜んでくれるさ」
そのまま後ろから私を抱きしめた彼は
はあーと深いため息を吐いてそのまま動かなくなった。
昔から良くある癇癪のようなものなので
ほっといたら離れていくのでこのまま野菜の下処理を
済ませてしまおう、と特に気にも留めないことにした。
確かに昔はレオのこと好きだった記憶もあるけど
小さい頃の勘違いのようなものだ。
「お前まで俺を置いて行ったら
俺、マジで立ち直れなくなる。」
『お前までって、誰かに置いてかれたの？』
「んー」
『どこの女よー、根性あるわね』
少し動きづらさを感じながら私は刃物を置いてレオを振り返る。正面から私を抱きしめたレオの背中に手を回してみる。
昔もこんなことあったっけな。
「女じゃねえよ」
『男に恋煩いしてんの？』
「恋じゃねえって」
『はいはい』
あんまり納得いってない顔のレオがなんだかおかしくて
ふふ、と笑ってしまった。そんな私の様子を見たレオは喉を鳴らして徐々に顔を近づけてくる。
『ちょっとなに』
「ん、可愛いなって」
『だからって顔近づけてこないで』
わかったよ、と少し口角を上げたレオはそのまま厨房から
出て行った。
幼馴染の玲王
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きゅんた(プロフ) - たるとさん» 初コメありがとうございます〜！誤字ってますね〜！指摘ありがとうございます♡主人公総受けなんでまだまだ関係拗れていったらいいなあ〜！！！ (2023年1月30日 2時) (
レス) @page17 id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - 初コメ失礼します！！いつも楽しく読ませてもらってます！！玲王との展開も楽しみですしカイザーとの関係最高すぎます〜！！あと少し気になってしまったのですがティラピスじゃなくてピラティスな気がします！！細かくてすみません汗 (2023年1月30日 1時) (レス) @page17 id: 33239378f6 (このIDを非表示/違反報告)
きゅんた(プロフ) - まるさん» 報告ありがとうございます〜！外しました！ (2023年1月28日 13時) (レス) id: 7cf9bc3205 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年1月28日 7時) (レス) @page1 id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゅんた | 作成日時：2023年1月21日 22時
