君とにぶんのいち。【木村良平】〜完結〜

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タエコ先生が入院しているという病院に着き途中で買ったお花を持って病室へ向かった




貴方「おばあちゃん、入るよ？」

祖母「どうぞお入り」





部屋の外から声をかけるとあの頃と比べてか細い声が返ってきた
ゆっくりドアを開けると弱々しい姿だけどあの頃の面影が残っている先生がベッドで横になっていた





祖母「貴方もしかして…良平くんかい？」

良平「お久しぶりです先生」

祖母「まあまあこんなに大きくなって…」





瞳をウルっとさせながら見つめる先生に照れくさくて頭をかいた
Aが椅子を用意してくれて2人で並んで座ると先生が体を起こそうとするのを見て慌てて支えてあげた





祖母「ありがとう」

良平「いえ」

祖母「相変わらず気の利く優しい子だ」

良平「いえ、そんな…笑」

祖母「それにいつの間にかこんなにかっこよくなっちゃって」





柔らかな表情の先生は思ってたより元気そうで安心した
なんだか久しぶりに会う親戚のおばあちゃんと話しているみたいだ





祖母「本当に大きくなって…最後に会ったのは15年前だから12歳の時ね」

良平「あの時は本当にお世話になりました」

祖母「声優のお仕事は順調かい？」

良平「はい、とっても楽しいです」

祖母「そうかい…それなら良かった」





先生が講師を辞めて15年経つのか…
俺も先生も歳を取るわけだよな。

それからは3人で思い出話に浸った





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