笑顔で隠した本心 (ページ3)

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プロローグ3 ページ3

大広間では沢山の怪我人がいた…痛ましい怪我をした人を色々な人が治してる。でも…その中でも一際一点に目が奪われた。

『フレ…ッド？』

私の目には泣いてるジョージやモリーおばさんが入った、その視線の先を見ると寝ているフレッド。

全ての痛覚が消えて、荒くなる呼吸を必死に抑えながらフラフラとウィーズリー家族に近づく。

ジョージ｢ｯ…A｣

『ぇ…嘘…だよね？』

側までくれば、間違えるわけのない愛しい彼だった。モリーおばさん達が何か言ってるものの私の耳には入ってこなかった。

つい数時間前まで一緒にいて、一緒に住もうと笑ってくれていたフレッドが寝ている…またジョークかなとも思ったけどこんな時にこんなジョークをしてるなら笑えない。

『ね…ねぇ…フレッド？起きて？』

モリー｢…A｣

モリーおばさんに抱きしめられて私は実感した…実感してしまった。私の大好きな彼はもうこの世には居ないんだと。

『う…嘘だよ…だってｯ…ｯ…一緒に居るって…住むってｯ…！』

モリーおばさんから離れてフレッドに抱きついて涙を流す…ねぇフレッド、私貴方の前で泣いたことないんだよ？

なんで、泣かすの？なんで…傍にいてくれないの？

『起きてよｯ！！…なんでｯ…約束破った事無いじゃない…』

泣き叫んで居たらロンも来て私を抱きしめてくれる、でも…どうしてもハリーが視界に入ると私の中で黒い感情が渦巻いた。

(ハリーさえ、居なければ…ｯ)

責めるのは間違ってる…でも、私は責めるしかこの感情を抑えられなかった。

少ししてウィーズリー家族は私とフレッドを2人にしてくれた。とは言っても周りには怪我人が沢山いるけど。

『ねぇ…フレッド？怒ってる？私貴方に沢山隠し事してた…笑顔で全部隠してたの。

それでもね、貴方が大好きだった。それは誰にも負けないくらい大好きだったの…。

もう一度…やり直せるなら…私は貴方に全てさらけ出してもっと怒って、もっと泣いて…ｯ…なにより、死なせないのに…ｯｯ』

冷たい彼の手を握りながら涙を溢した瞬間。私は意識を手放した。