検索窓
今日:1 hit、昨日:18 hit、合計:19,002 hit

アイドルスマイル ページ15

壁際に立ちユノの姿を目で探すA。

人に囲まれた中でも頭ひとつ高く出ているユノをみつけるが、なかなかユノは気づかない。


「やだぁ〜、チャン ミンさ〜ん」

ひときわ高い声がして振り返ると、あの元アイドルがチャン ミンと話していた。

上目遣いにわざとらしい程のはしゃぎ声を響かせ一緒に写真を撮っている。


(そんなにファンなんだ・・)


フッと視線を戻すとユノと目が合った。

知らず知らずのうちに微笑むと、周りの人達と挨拶をしてユノがその輪から離れた。


あと3メートル・・・

みつめ合ったままユノが近づいてくる。


「ユノさ〜ん!」

「!」

2人視線を遮るかの様にユノの目の前に現れた元アイドル。

ユノを見上げてニコニコとアイドルの笑顔を作ってみせている。

「あ、あ、こんにちわ」

ユノは慌てつつも対応する。

「今日、とっても感動しました! ユノさんも凄くカッコ良かったです!」

「あ、ありがとうございます」

「あの〜、一緒に写真撮って貰えますか?」

「あ・・いいですよ」

チラリと視線をAに送りながらも、ユノも仕事用のアイドルスマイルを見せた。


「マネージャーマネージャー! 撮って撮って!」

元アイドルは手招きで自分のマネージャーを呼びスマホを構えさせると、
ユノの腕に腕を絡ませようとした。

「! そういうのはちょっと・・」

ユノが反射的に腕を引き抜く。

「え〜、ダメですかぁ?」

上目遣いに訴える元アイドルに東方 神起のマネージャーが割って入る。

「申し訳ありませんが、うちではそういうのお断りしてるんです」

キッパリとした言い方に相手マネージャーが元アイドルの袖をつついた。

「はぁ〜い。・・じゃあ、チャン ミンさんも一緒に3人でいいですか?」

まったくNOダメージかの様にユノを見上げる。

「ええ、それなら・・」

ユノがチャン ミンを見た。

「いいですよ」

チャン ミンも近寄ると2人の間に挟まり、しっかりとアイドルの笑顔を作りながら
何枚も写真を撮って貰う元アイドル。

「ありがとうございます!」

やっと解放されるかと2人がホッとすると、

「あ、サインも頂けますか?」

「あ、はい・・」

チャン ミンは顔を少し伏せ気味に横を向くと苦笑いを浮かべた。


「ありがとうございます!」

サインを受け取り満足そうな元アイドルが去り際、チラリと振り返った。

その先ではAが笑顔でマネージャーと話をしていた。

控室 1→←バッグステージ 



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:ユノ , 東方神起
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カホル | 作成日時:2021年6月3日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。