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高校1年生冬 ページ4

私には好きな人がいた。
名前は…丸山隆平さん。みんな「まるー」とか「まるちゃん」とか呼んでいる。
なんで好きになったのか?て?
ヒトメボレ…だったような…。
誰にでも分け隔てなく優しくて、いつもにこにこ笑っていて、私にはもっていないオーラがあったから。
…そう、私はこう見えて『人見知り』内気な性格なのだ。
じゃあなんで錦戸さん…いや、亮くんと仲良くなれたのか、それは…同じスポーツが好きと言う共通点があったから。
亮くんが「今日丸がな…」ってお話するから、どんな人なのかな?って思って色々調べてたら…好きになってしまった。。。
向こうは芸能人で、私はあったことがない。
そして彼(丸山さん)も私にあったことがない。
これは一方的な片想いで終わってしまうのか。
終わってしまうのは悲しいけど、どうしたらいいのか。
亮くんに相談?…そんなことできない。

こんなことを考えながら部活を終え家路へと向かう途中…
出会い頭で"ドン"と正面衝突してしまった。

A「ご、ごめんなさい!あの…お怪我ありませんか?」

???「大丈夫です…それより…怪我は?平気?」

A「はい、大丈夫です。本当にごめんなさい、私…考え事してて、前を見て歩いておらず…ほんと、すみません。。。」

???「そんな…、謝らんといてください、僕も考え事していたので」


…ん?亮くんと同じ…関西弁。だけど…はんなりしている…。
そして…声。私のヒトメボレさんに似てる。。。

A「あの、ぶつかった後に聞くのも大変失礼かと思いますが…」

???「ん?」

私は授業で使っているノートを鞄から出し「丸山隆平さんですか?」と書いた。
そしたら相手は私の顔を見ながらこくりと頷き、私のノートを手に取って「丸山隆平です」と書いてくれた。
ヒトメボレの人に、ぶつかってしまって…出会えるなんて…シンデレラストーリーすぎる!!と舞い上がるが、ここは冷静に

A「(一呼吸おいて)好きです!!」

丸山「へ??」

…私はすっごく恥ずかしい思いをした。出会い頭でぶつかった相手にどストレートに好きですと伝えてしまったのだ。

丸山「えっと…ぼく、君のこと知らんし…それに…立場的に…」

A「ご、ごめんなさい!私…困らせること…。
あの、本当に申し訳ありませんでした、失礼します!!」

丸山「ちょっと待って!!」

丸山さんの声を聞かず、恥ずかしくなった私はその場から逃げるように、急いで帰宅したのだった。

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作者名: | 作成日時:2020年3月15日 19時

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