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…
もうだめだ。あの電話以降何にも集中できない。
資料とごみを片手ずつに持ってたのに間違えて資料を捨てちゃうし、コーヒー入れたかったのにお湯と水を間違えた。
エレベーターも上下のボタン間違えるし開閉ボタンも間違えて知らない人を挟んじゃったし…。
昼休憩をとっていると話しかけてきたのは大ちゃん。俺の1個下。
さっきは先輩って言ってきたけど普段はいのちゃん呼びするような関係。
そういえば大ちゃんに言わなきゃじゃん。
…
大「ねえ、いのちゃん大丈夫？看護師からも何もかも上の空で困るって言われたんだけど。」
慧「ごめん。」
大「あの電話からだよね？おかしいの。やっぱなんか事件起こしたの？」
慧「そんなわけあるか！」
大「じゃあなんで？」
慧「お前も知ってるだろ薮。」
大「おー、え薮ちゃんがどうした？」
慧「亡くなったんだって」
電話の内容を話した。
大「えっ。それって今ここにいる場合じゃなくない？てかいても意味ないし。」
慧「でもさ、俺午後外来あるしさ。4時からカンファじゃん。それ俺いないとでしょ？」
大「そうかー。いやでも今行った方が良くない？仕事は俺が代わるから。」
慧「じゃあお願い。ありがと。」
…
慧「行ってくるわ…」
大「おう。気をつけてね。」
警察からは宏太は車運転していたらしい。
そこに信号無視の車がかなりの速度で突っ込んできたらしい。相手は重症で現在入院中とのこと。
事故の調査をするためまだ車も乗っていた荷物も警察が持っており。
調査終了次第帰ってくるとのことで後日受け取る約束をしてその日は帰宅した。
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作者名：りょん。 | 作成日時：2021年5月28日 1時
