こっちおいで【宮侑】 (ページ1)

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1話ページ1

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私は今走っている

なぜって？

入学式に遅刻してる馬鹿野郎だからだよ！馬鹿野郎！！！←

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中学からの相棒のメガネも忘れたし

まじで見えにくい、くそっ(視力0.2)

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学校が少し遠いため、余裕をもって出ようと思った

まぁ、思っただけなんだけどね←

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『ゲッ…校門閉まってんじゃん！！』

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やめてよ、まじで！

閉めんの早くない！？←

帰るよ！？←

かといって、さすがにそれはまずいので

私は仕方なく、校門をよじ登って超えることにした

のは、いいのだが…

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『降りれない…』

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よくよく考えると、高いわここ

このまんまじゃ、ただの変質者じゃん

誰かに見つかる前になんとか降りないと…

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｢ぷっ…WW
何しとるん？自分WWW｣

『……い、いつからそこに…』

｢校門閉まっとんのにショック受け取る辺りから｣

『それ最初からじゃないですか』

｢いや～声かけようかと思うたんやけどな～登り始めたからおもろくて、つい｣

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相手の顔ははっきり見えなかったけど、声色的に笑っているように聞こえた

ぼやぼやとしているシルエットの頭らへんが黄色ことから、金髪なことが分かる

この時間にここにいるってことは、ヤンキー…？

ていうか、めっちゃバカにされてんだけど

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｢まぁまぁ、そんな怒らんといてや
助けてやるから｣

『ほんとですか！？
え、でも助けるって、どうやって…』

｢ん｣

『え？』

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金髪さんは、腕を広げた

えっ、なに

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｢せやから、俺んとこ飛んできって｣

『いやいや、無理ですって！！』

｢行けるって！俺これでも運動部やねん｣

『いや、でも…』

｢ええから
こっちおいで｣

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ただえさえこの高さで怖いというのに、私の場合飛び込む先もはっきりと見えていないから更に怖い

でもなぜか、その声を聞くと行けるような気がした

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『ぜ、絶対受け止めてくださいよ！？』

｢おん、任せてや｣

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私は勇気を振り絞って、金髪さんの元に飛んだ