内緒だよ ページ17
ラウールside
ラウ「ほんとに大丈夫なの……？」
さっきまであんなに苦しそうだったんだ。
大丈夫なわけないのは分かってたのに
そう聞かずにはいられなかった。
A「全然平気。
ごめんな、びっくりさせちゃって」
ラウ「それはいいけど……
まだ顔色悪いよ。
今日は休んだ方がいいんじゃないの？」
A「大丈夫大丈夫。
ただの寝不足でめまい起こしただけだから」
ラウ「寝不足……？」
A「実はさ、朝まで台本読み込んでたんだよ。
１日２日くらい寝なくても、
ラウールと同じ歳の頃なら
平気だったんだけどなぁ」
ラウ「寝不足でそんなことにならないよ……」
そんな簡単な話じゃない気がした。
A「歳とるとなるんだって。
ラウールにもそのうち分かるよ。
あー、歳とるって嫌だねぇ」
そう言って、Aくんは歩きはじめた。
ラウ「ちょっと、Aくん！」
A「あ、そうだ」
Aくんは前を向いたまま言った。
A「今日のこと、
みんなには内緒にしといてよ？」
ラウ「え……？」
A「大したことないのに、
心配かけたくないじゃん？
ちょっとくらっときただけだしさ」
言わないなんて、そんなのダメだよ。
そう言おうとした瞬間に、
Aくんが振り返った。
A「絶対に、だからね？」
ラウ「っ……」
いつもと同じように笑っているのに、
なんでだろう。
Aくんから、有無を言わせない圧を感じたのは。
ラウ「……分かった」
俺はただそう言うことしかできなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 977人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くらげ
| 作成日時：2021年9月20日 5時
