心臓 ページ43
頑張って声を押し殺しても
涙は溢れ続けるし鼻水もずるずるする。
横山先輩は悪くない。私以外の誰も悪くない。
ただ自分勝手に落ち込んでるだけ。
横「好き。好きやねん」
え………いま、なんて…………？？？
頭の上に何かが乗っかった。
たぶん横山先輩の手のひら。
横「ずっと会いたかった。
ちょうど2週間前かな、自販機のところで
お前のこと見かけて名前呼んだんやけど
気づかんかったんかな……
お前止まってくれへんかったから
俺結構ショックやったんやで」
あの時は自分勝手に聞こえないふりをした……
謝らなきゃと思って顔を上げた、
横「やっと顔みれた。
あーあーぶちゃいくになってもうて」
横山先輩の顔はものすごく優しくて
でもなんか寂しそうで、
胸の奥がギュッと苦しくなった。
捲っていたワイシャツの袖を伸ばして
私の涙を拭いてくれる先輩。
いつかも私の涙を拭いてくれたっけ。
横「泣き止んで良かった」
あ、ほんまや……
横「ごめんな」
一言いうて横山先輩に抱きしめられた。
顔が一気に熱くなって心臓もうるさくなっていく。
横「好き」
耳のすぐ近くで聞こえる声に
その言葉に顔だけじゃなくて
全身に熱がこもっていく。
横「Aは？俺のこと好きやない？」
「わ、わかりません…………
だけど、横山先輩は優しくて
いつも、苺ミルクくれて
バスケもすごく上手でかっ…かっこいいです」
横「うん」
「横山先輩にAって呼ばれると、
心臓がドキドキします……
あと、横山先輩が女の子と話してると、
少し気分が悪くなります……」
横「うん」
止まっていた涙がまた溢れてきた、
「わ、わたしは横山先輩に、
あいたくなかったのに……
なのに、横山先輩に抱きしめられて……
離れたくないって……」
抱きしめられてる力が強くなった。
「横山先輩…おしえて、ください……
わたしの、気持ちと…横山先輩の好きは、
一緒ですか………？？」
横「俺もAに呼ばれるとドキドキする、
Aが俺以外の誰かと話してるの見ると気分悪くなる。
Aが可愛くて仕方ないしずっと傍にいてほしい。
俺はずっと会いたかった。
ずっと、こうやって抱きしめたかった」
体が離れて右手首を掴まれて横山先輩の
心臓の辺りに手を持っていかれる。
先輩の鼓動は強くて速かった。
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白雪王子(プロフ) - ささん» こんばんは！リクエストありがとうございます！10年後の…とっても楽しそう(*´ｪ`*)考えてみます！！お話できた時はぜひお願いします！！ (2019年6月12日 2時) (
レス) id: 6b695120d5 (このIDを非表示/違反報告)
さ - 10年後の物語り書いて欲しい！！！ (2019年6月12日 0時) (レス) id: da80ac47d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雪王子 | 作成日時：2019年5月17日 20時
