sweet glacier～甘い氷河～6 (ページ32)

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レアモンスターーRWーページ32

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「てか何で言ってくれなかったのさー。」

A「……こうなるからでしょ。」

相変わらず仕事についてはハードモードなコメントだよね…いいけど。いいけどさ。

A「とりあえず…もし何かあるなら一応現場行きたいって言ってはみるけど…。」

「うん！お願いね♪」

A「仕事、だか」

「分かってる！もう！何も教えてくれなくて結構！バッタリ会ったらラッキーなレアモンスターでしょ、はいはい。」

A「誰がモンスターだ！」

なんて、なんだかんだ言って浮かれてたんだよ。
この時は。

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SM「今日ってAちゃんいるの？」

「…知らない。なんせレアモンスターだから。」

KH「え？レアモンスター？」

「そこだけ食いついてくんな！」

そう…知らない。
お互いの仕事自体については知っていても、その現況までは知らない。
それが僕たちの通常。

というか普通に世間一般的に見てもそれが通常だと思うけど。
僕たちはそれが一緒になる可能性のある時でさえ、知らない。

お互いに仕事人間だから。
良く言えばお互いのテリトリーを尊重している、というか。
「仕事」という聖域にはあまり踏み込まないようにしている、というか。
そんなカッコつけた言い方も出来るんだけど。

シンプルに…聞けない。
Aはまず聞いてこないから、僕も聞けない。

どうやら興味がないわけじゃないみたいだけど。
なんせ最初に興味を持ってくれたミュージカルで…失敗したから。

口には出さないけど、あれ以来Aにとって僕の仕事は完全にタブーになってる気がする。

つまりは挽回のチャンスさえなかったわけで。

だからこそ今回は何としても「お仕事モードのイケイケリョウク」をお届けしたいのに。
ギャップ萌え？してほしいのに。←

コンコン…

会議室のドアがノックされて。

去年はナヨンヌナとAが出てきたんだよなぁ…
今年もAいないかなぁ…

と思っていると。
願いが通じたのか、そこには世界一美しい…かどうかは分かんないけど、いずれにしろ世界一大好きな僕の姫が現れて。

あはっ♡

…となりかけたのに。ならなかった。
だって同時に視界の端に捉えちゃったから。

SM「おっ、今年はイケメンと一緒なのか。」

「…どこが。Aのタイプじゃないし。」

SM「え？何？」

「何でもない。」

…僕は知っている。そいつが誰なのか。
知らないけれど、知ってるんだ。