突撃お宅訪問 ページ1
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___ ピンポーン
朝8時。来客を知らせるインターホンが鳴り響く。のそのそと布団から顔を出し誰だよ、と起き上がろうとした瞬間グイッと布団に引き戻された。
『う、わっ!亮!?』
「どーせ新聞かなんかだろうし無視でいいよ」
『確認ぐらいしないと…』
「やだ」
ぎゅうと痛いほど抱き締められてなんかもういいかなあ、と再び訪れた微睡みに飲まれそうになる。
___ピンポーン。ピンポンピンポンピーンポーン
「『………』」
「あー、もう誰だよ!」
『確認して来る…』
「……俺も行く」
これはもう新聞屋さんとかでは無いな、と思いつつモニターを確認するとそこに映っていたのは何ともまあ見た事のある人達。今何時だと思ってんだ、と呆れつつモニター越しに返事をする。
『…今何時だと思ってんですか』
“ あ、やーっと出た!早く開けて! ”
「朝8時に人の家に来る人達を入れる義理はないです」
“ Aさん、入れてくれないですか…? ”
『よし環奈ちゃんは入っておいで』
“ 俺らはァ!? ”
「早々に帰ってくだせェ」
“ 総一郎くん酷い! ”
「総悟です。……ハァ、とりあえず迷惑になるんで入って下さい」
やったー!と喜ぶ来客者達に小さく溜息をつき自動ドアのロックを解除する。そして、いつ入ってきてもいいように部屋の鍵も開けておく。勝手に入ってきていいよとLINEを送りお茶の準備してくるからよろしく、と亮に任せてキッチンに向かう。皆コーヒーでいいかな、とコップを出しお湯を沸かしていると玄関が騒がしくなってきた。
「おっ邪魔しまーす!って、結構広いなよしこいカップルの家」
「Aさん、お菓子持ってきました!」
「お亮上裸!?あかんって環奈ちゃんおるんやで!?教育上良くないわ!」
「えっえっ、もしかして僕達お邪魔しちゃった!?」
「滅茶苦茶お邪魔しました」
『り、亮!!!』
ニヤッと笑って私を抱き締める亮の頭を軽く叩く。早く服着てきなさい、と怒るとはいはいと笑いながら寝室に消えていった。
『ゴメンなさい…(笑) 皆さんコーヒーで大丈夫ですか?』
「大丈夫だよ」
「ありがとな、A」
「いやあ、ええ奥さんなるで!」
『ふふっ、ありがと(笑) 環奈ちゃん砂糖とミルク足りないなら言って?まだ持ってくるから』
「はーい!」
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冬野 望 - いつもキュンキュンさせてもらってます(///∇///)ゞ続きがとても気になります!更新よろしくお願いします。 (2021年11月15日 19時) (レス) @page11 id: b9df98442b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - このお話ほんとに大好きです!更新待ってます (2018年10月14日 7時) (レス) id: 4f1eef5eb6 (このIDを非表示/違反報告)
るな - 面白いです!更新待ってます…! (2018年10月8日 1時) (レス) id: 4255ed9691 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - 更新、待ってます!頑張って下さい!! (2018年10月7日 0時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有栖 | 作成日時:2018年9月30日 12時