マイハニー 2 【吉沢亮】

終止符 ページ10

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ひとしきり泣いた後、このストーカーをどうするか撃退方法を考えることにした。警察には相談済みで、自宅の周辺を巡回してくれているらしいのでそこは問題無い。だけど犯人の手がかりが掴めないままだと、今後もあの手紙は届くし亮や私の仕事にも影響が出る。4人で頭を抱えながら策を出し合っているとそうだ！と隆が立ち上がった。




「お前ら、別れろ！」

「『は？』」

「だから、別れましたって嘘の記事書けばきっとそのストーカーはAの前に現れるはず。だって “ 吉沢亮 ” っていう邪魔者がいなくなったんだぞ？」

「…確かに。そうすれば、Aが自分の元に戻って来るって考えて姿を現すかも！」

『で、でも誰がそんな記事書くのよ…』

「いるだろ？俺とAが付き合ってるって嘘の記事を書いて大炎上したフリーライターが(笑)」

「まさか、隆お前…！」

「そう！その人に嘘記事を書いてもらえばいい！」







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【遂に終止符】若者に大人気『よしこいカップル』が破局！お互い気持ちのすれ違いが原因？







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私達が別れたことは瞬く間に世間に広がり、SNSでは様々な物議が醸し出されていた。お互い記事が出る少し前までTwitterの更新をしていなかったこともあり、関係が冷めきっていたからでは？と謎の推測もされていた。


私は動きがあるまで相原さんの自宅から通い、亮は私と住んでいた家から通う。まあ、実際に別れた訳では無いから、事務所で会うと思い切りイチャつくのだがやっぱり寂しいものがある。


そして記事が出た数日後、隆の読み通りの出来事が起こることになったのだ。







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「A…！」

『っ！？だ、誰ですか！？』

「僕の為にとうとうあの男と別れてくれたんだね！嬉しい…。嬉しいよ！」

『じゃあ、貴方があの手紙の…』

「僕達、もう一度やり直そう！周りから認められなかった恋が今度は認められる時が来たんだよ！」

『…やっ！止めて！助けて、亮！』

「汚ぇ手でAに触ってんじゃねーよ！」

「お巡りさん！コッチです！」

「な、なんでお前が…！別れたんじゃ…」

「残念だったな。あれはお前をおびき寄せるための嘘。今頃ネットじゃ、俺らは実は別れてませんって事務所がツイートしてるだろうよ」

「何！？」




嘘だ！と騒ぎながらストーカーは駆け付けた警察によって逮捕。ネットは私達のドッキリ企画と称して今回の事が発表され、全てに終止符が打たれのだった。









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