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「……杖も詠唱もなしに魔法が使えるなんて」
「とっさだったから出来ただけよ」
店員は本を棚に戻してくれたAに何度もお礼を言った。
セドリック達はいそいそと必要な教材を持って、買うと店を出て行った。
「ああ！Aちゃん！」
店のすぐ外を出た先で、モリーが呼び止めた。
「本当にごめんなさいね！魔法で本の落下を阻止してくれたのでしょう？」
「いえいえ、ただ私は本が傷つくのと友人が怪我するのを見たくなかっただけですから」
「「かっこよかったぜ！姉さん！」」
いつもは明るい一行は先ほどの騒動のせいかしょんぼりとしていた。
「ほら！アーサー！あなたもよ」
「いやこりゃすまなかったね、君もセドリックも」
「アハハ、大丈夫ですよ、Aのおかげで僕も怪我せずに済みましたし」
苦々しく謝るアーサーに二人は苦笑いするしかなかった。
そして手をAに差し出した。
「アーサー・ウィーズリーだ」
「A・ウィアートリークスと申します」
「！ウィアートリークス？あの本の一族で有名な……？」
「はい、私の先祖が執筆した本ですね」
「いやいや！君たち一族の本は素晴らしいものだよ！」
一変して顔をぱっと明るくしたアーサーはマグルの世界について書いた本のことを聞きたそうにしていたが、奥さんの顔を見てすぐにやめた。
「機会があればお話しましょう、アーサーさん」
「ぜひともそうしよう！」
みんなはそれぞれお別れを言い合った。
最後までセドリックは迎えが来るまで待つと言ってくれたが、やんわりと断り後ろ髪を引かれる思いでディゴリー親子と手を振り別れた。
「さて、クィリナスも終わってるかな」
きょろきょろと周りを見渡すと、目深にフードを被ったクィリナスが近づいてきた。
「そちらも終わったようですね」
「ええ、ちょっとしたハプニングと残念な話がおまけでついてきたけど」
執筆の時よりも疲れた顔をしているAを見て首を傾げたが、さっさと帰ろうと言った主の言葉にクィリナスは差し出された腕を掴み、その場から姿をくらました。
姿現しをすると、各々の荷物を片付けようと動き出した。
クィリナスはこの時ばかりは屋敷しもべが欲しいと思った。
片付けもひと段落つき、ティータイムに入る。
そこでクィリナスはまさか冗談で言ったことが現実になると思わず、爆笑した。
それを咎める気が起きないほど、Aは憂鬱な気分が続いたのだった。
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ルザミーネミリオネア(プロフ) - rhpさん» コメントありがとうございます！私がセド推しなのでどうしても出番が多くなってしまって…。喜んでくださりありがとうございます！遅い更新ではありますが最後までよろしくお願いします！ (4月24日 6時) (
レス) id: b215f5fa49 (このIDを非表示/違反報告)
ルザミーネミリオネア(プロフ) - mkmkさん» 面白いと言ってくださり誠にありがとうございます！ぜひ最後までこの作品を見ていただけると嬉しいです！ (4月24日 6時) (レス) id: b215f5fa49 (このIDを非表示/違反報告)
ルザミーネミリオネア(プロフ) - ふがしさん» 教えてくださりありがとうございます！そしてこの作品をご覧くださりありがとうございます！遅い更新ではありますが最後までお付き合いお願いします！ (4月24日 6時) (レス) id: b215f5fa49 (このIDを非表示/違反報告)
rhp(プロフ) - 更新してくださってとても嬉しいです！しかも、セドリックとのラブラブシーン！このお話しを読むだけで仕事を頑張れるます！また楽しみに更新まってます！ (3月28日 9時) (レス) id: bb27464aa5 (このIDを非表示/違反報告)
rhp(プロフ) - ものすごく面白いです！次が気になって仕方ないです！セドリックのラブラブがみたいです！更新楽しみにしています！ (3月26日 22時) (レス) @page45 id: bb27464aa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルザミーネミリオネア | 作成日時：2023年2月15日 14時
