【3-9】 ページ24
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「く〜ッ!俺も負けねえように頑張んねえと!」
「チッ…なんだ 魔力がコントロールできなかっただけかよ。早く言えよ出来損ない王族」
「…」
「俺たちは__出来損ない集団 黒の暴牛だぞ。てめえの欠点の一つや二つ、どうってことはねえんだよバカタレ」
バネッサがノエルが脱ぎ捨てたローブを魔法で着させた
魔力暴走を引き起こし、今まで下に見ていた魔法騎士団に助けられた
だが、そんな彼らは彼女のことを決して突き放したりなどしなかった
なぜなら誰でも欠点や苦悩は持つものであり人よりも劣っているところや優れているところもある
それが何よりも分かっているのは、ここ、黒の暴牛
「とにかく無事でよかったねえ ところでおいしいパスタの店があるんだけど今度一緒にどう?」
「その前にとりあえずこれ食べてみ なっ?」
「すごかったわねぇ 私、魔力のコントロールだけは超得意だから教えてあげるわよ。あと大人の女のテクニックとか」
「妹のマリーがどれほど天使なのか教えてやろう」
「お友達からよろしくお願いします」
「フシュー…」
「ここにはだーれもあなたのことを馬鹿にしたり貶したりする子はいないわ」
1人として笑う者はいなかった
皆、ノエルのことを優し気な目で見守っていた
「ほいよ!一緒に頑張ろうぜ!」
手を差し出す
ゆっくりと伸ばしギュッと確かに掴むと立ち上がった
「よろしく…お願いします!」
空には虹がかかっていた
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「さてなにはともあれ、無事でよかったわ」
「あ、すみません…」
野蛮なこの団には似つかわしくない雰囲気のAにノエルは戸惑った
「…名前、言ってなかったかしら?それじゃあ改めまして、私の名前はヤミ・A ここ、黒の暴牛の第一副団長をやっているわ」
にこりと笑いかけ差し出された手を握った
「え…ヤミって、」
「そう、あの人の妻よ」
「うぇえええええええ!?」
「ハハハハハ!ノエ公の野郎、いい反応してるぜ!」
あの、野蛮な人にこんな綺麗な人が…奥さん…?
「う、うそぉ…」
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アニメラブ - 読んでて、ヤミさんの奥さん愛がとてもすごかったです。めっさカワイイ 続きあるかわかりませんが楽しみにしてます。 (6月21日 8時) (レス) @page19 id: 224878efa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルザミーネミリオネア | 作成日時:2023年4月7日 3時