迷子 ページ4
Ohtani side
一平さんに試合終わりにパシられた俺は、小一時間ジムで有酸素をしてから重い体を動かして一平さんの母校である大学の図書館に向かった。
最初は正直面倒だと思ったけど、実際に車を回して来てみると想像以上に立派な図書館に驚いた。
『すごいでっけえ、。』
小さいころからずっと野球漬けの日々を送っていて図書館なんて殆ど来ることがなかった。しかも米国の名門大学のそれはきっと日本にはない規模だろう。中に入れば若い人だけではなく色んな年代の人が人種も性別も関係なく真剣に本や課題に向き合っている。
俺が知らない、入ったことのない世界だった。
そう思ったら何だかワクワクしてきて俺はフードをかぶりなおしてじっくりと建物を見まわした。
『やば、目的忘れてた、、』
手元の本の存在を思い出して、俺は一平さんから聞いていた司書がいるらしいカウンターに向かった。彼が司書さんの名前はDavidということを教えてくれたので案外すぐに見つけることができた。
『Umm, excuse me? I’m Shohei, and Ippei’s friend! Did you hear about me from him?
(すみません、一平さんの友達の翔平です！彼から聞いてます？)』
Davidと書かれた名札をつけた金髪のきれいな青年は俺の名前を聞いてすぐ握手を求めてきて、挙句の果てには
「You can return the book on your own! (本戻してきな！)」とハグされてどこかにいってしまった。
『いや、嘘だろ。場所分かんないし！」
こうして僕は広大な敷地の本棚でできた迷路をさまようことになったのである。
さっきまでは大きくてかっこいいと思っていた館内も、あまり得意ではない英語の山に埋もれてただのダンジョンと化した。
『ったく嘘つき一平！司書さんなんもわかってないじゃん！自分で戻して来いって言われちゃったよ！この本どこにあったんだよくそー』
いっそ適当な本棚に突っ込んで帰ってやろうか、という考えもよぎったが、それは色々と違う気がした。いよいよ誰かに声をかけるか、とため息をついたとき、誰かが俺の背中越しに声をかけた。遠慮がちな少しかすれた女の子の声だった。
「あの、、、すみません。その本、場所分かります、、よ？」
日本語だ。
普段ならプライベートで話しかけられても笑顔でスルーだけど、この状況でしかも日本語でガイドしてくれるのは正直死ぬほど有難かった。だから俺は振り返った。
『すみません。お願いしてもいいですか？』
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みび - 続きが気になります！ (9月8日 23時) (
レス) id: 4e8c4ab155 (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - miya381117さん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (6月4日 16時) (レス) @page30 id: dfa5704a4e (このIDを非表示/違反報告)
miya381117(プロフ) - 続きが気になりすぎて眠れない^ ^翔平行けー！ (6月1日 21時) (レス) @page29 id: e8bd8eef5b (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - 桐山めぐさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごくうれしいです！！投稿頑張ります！ (6月1日 17時) (レス) @page29 id: dfa5704a4e (このIDを非表示/違反報告)
桐山めぐ(プロフ) - こんにちは！このお話めちゃくちゃ面白いです♪大谷さん 主人公ちゃんに連絡出来ない日々を耐えてやっと会えると思ったのに、、主人公ちゃんに何もありませんように祈ります(T_T)続きも楽しみにしてます！応援してます♪♪ (6月1日 17時) (レス) @page29 id: bb3023c008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るう | 作成日時：2023年5月26日 15時
