31 ページ30
.
放課後は部活のミーティングがあるから待ってろ、と言われ
私は校門に寄りかかり、長い髪を弄っていた
ふと空を見上げると、太陽が眩しくて目を細めた
汗が頬を流れ、地面に落ちた
この暑さなら、すぐに何事もなかったかのように蒸発してしまうのだろう
「……A?」
名前を呼ばれ目線を下げる
もうすっかり見慣れた、不思議な髪型
変わらない落ち着いた雰囲気
『……大石…!』
忘れられるはずがなかった
いくつもの記憶が浮かんできた
私の頬には、涙が伝う
「A、今まで氷帝にいたのか…!?英二も、…皆も心配していたんだぞ…!」
大石が私に向かって、右手を伸ばした
『……ッ』
.
.
渇いた音が、響く
目の前には頬を押さえた大石
“私が大石の手を叩いた”
そんな事実が
自分がしたことが
信じられなくて
思わず座りこんだ
視界が歪んだ
息が出来ない
夏の日差しが容赦なくジリジリと照りつける
最後に見えたのは大石の心配そうな顔だった
.
171人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふゆ(プロフ) - 大石…!!大石のかっこよさを再認識した。跡部様とヤンデレは合いすぎじゃね?もどかしい!!!好き!!!←最高すぎて語彙力がきえた (5月7日 19時) (レス) @page44 id: 2bf5e7b9f5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - ありがとうございます!夏休み明けにテストがあるのですぐには投稿出来ませんが、待って下さると…!楽しんで頂けたなら何よりです!! (2019年8月19日 18時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
四葉月 - 面白かったです!完結おめでとー!!笑 幸村の小説も楽しみにしてます! (2019年8月19日 15時) (レス) id: 762cc88bb5 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - テスト期間に入るのでしばらく更新できません!すみません! (2019年6月12日 20時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 一琳さん、コメントありがとうございます!そう言っていただけると幸いです。更新頑張ります! (2019年5月20日 21時) (レス) id: 513e5bb4f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:時雨 | 作成日時:2019年5月3日 17時