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ガラガラ


聞き慣れた音がして此処、音楽室のドアが開く。


「やあ、昼休みぶりだね。」


「はい。1日お疲れ様でした。」


「まだ部活があるんだけどね。」


「そういえばそうでしたね。」


赤司先輩は毎日授業が終わってから部活が始まるまでの時間に音楽室にやって来る。


「A」


控えめなリップ音が鳴ったことで嗚呼始まったんだと錯覚する。


どちらかともなく指を絡ませ合い、角度を変えて何度もキスが落とされる。


「先輩...」


「如何した?」


「そろそろ部活始まりますよ、」


「嗚呼そうか、じゃあもう行くよ。」


「はい、さようなら。」






ポーン



一つ鍵盤を叩いてみる


「(ねえ先輩、)」


心の中で問いかける



私は貴方の何ですかって。

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作者名:るた | 作成日時:2024年3月26日 22時

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