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「立花 こっちだ」

忍は秀明の玄関をちょっと行ったところで待ってくれていた
あわてて忍の元まで行く

「ごめんね、待たせちゃって」
「いや、大丈夫だ それじゃ帰ろ」

そう言って私の家の方向に歩き出す
私は今、秀明が終わって忍に送ってもらうところ

「ねぇ、思ったんだけど私より弥々君の方が危なくない?」

だって万引きしてる所を実際に見たのは弥々君だし
私はそう思ったんだけど忍はキッパリ首を横に振る

「立花は制服で浜田だって分かってるから、見つけやす。その点アイツは見つけやすくなるようなこれといった特徴はなかった」

そっか それを聞いてちょっと安心

「だからそんなに心配す___」

忍は急に立ち止まると、私の二の腕を掴んで自分の背中の後ろに引き込んだ
え、何?

「立花 出てくるなよ おとなしくしといて」

前を見据えたまま、私の事を振り返りもしない
どーしたんだろ?

「おい、うしろの女、出せよ」

突然声が聞こえてきた
私を出せってことは……もしかしてあの不良!?

「この前の借りを返してやる」

絶対そうだ!!
忍の背で視界を遮られてて確認出来ないけど、
それ以外考えられない!!

「さっさと出せよ そしたらお前には何もしねーから」

声と共に足音も聞こえる こっちに来てるんだ!

「俺が素直に言うこと聞くとでも?」

焦る私とは裏腹に忍はいたって冷静で余裕さえも感じとれた

「んだとてめぇ 痛い目にあいたいのか!」
「それ、こっちのセリフだから」

わっ 大変だ!
だって相手は忍と同じくらい身長があるんだよ
忍は鍛えてるけれど向こうは高校生かもしれないし

「立花、俺が相手してる間に逃げろ」

私にだけ聞こえるような小さな声だった

「俺がゴーサインを出したら来る途中にあったコンビニまで走れ いいな」

押し付けるように言う
私がいたら足でまといでになるのは分かってる
けど!!

「大丈夫 すぐ迎えに行くから コンビニで待ってて」

忍は一瞬だけ顔をこちらに向けて微笑んだと思ったらまた前を見た
不良のドサドサ歩く足音が聞こえる
するとだんだんあの金髪の頭が見えてきた
不良はもう私たちの目の前だった

「今さら後悔しても遅せーからな」

不良が首元を掴んで忍が掴み返すのとが同時だった

「行け!!」

言われて私は、弾けたようには元来た道を全力で走り出す

「待ちやがれっ この野郎!!」

後ろから不良の激昂した声が聞こえる
ああ どうか忍が怪我しませんように!!

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設定タグ:探偵チームKZ事件ノート   
作品ジャンル:恋愛
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まの - 皆さんご感想ありがとうございます (2018年9月1日 18時) (レス) id: 1b6a56798a (このIDを非表示/違反報告)
tamanyan - 頑張ってください!とても面白かったです! (2018年8月14日 12時) (レス) id: 1810675e81 (このIDを非表示/違反報告)
月宮英子(プロフ) - 凄く面白かったです! 頑張ってください! (2018年8月12日 14時) (レス) id: 6bc241217b (このIDを非表示/違反報告)
月宮英子(プロフ) - れなさん» みやびちゃんはそんなことしてません! (2018年8月12日 14時) (レス) id: 6bc241217b (このIDを非表示/違反報告)
れな - 同じKZ作者のみやびさんには気をつけてください。友達をつかって嫌がらせをしています。 (2018年8月11日 9時) (レス) id: cbf2ba68da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まの | 作成日時:2018年8月10日 11時

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