Ep.5,,,栗の蜂蜜 ページ14
蜂蜜専門店「HONEY」の開店は13時から16時の3時間のみ。
収入のほとんどはゾルディック家を始めとした要望が占めている。
店を構えているのは私の娯楽を兼ねているわけだ。
「イルミ、今日お前は店にでなくていいから」
今日はヒソカの紹介相手が来ることになっている。
「昨日のこともあるし、お前は店に出る前に珈琲と紅茶の入れ方と豆と茶葉の種類を勉強してろ」
イルミに参考書を渡して店の準備を始めた。
店内の掃除や消毒、豆と茶葉と蜂蜜の確認。
ここの蜂蜜はいろいろな養蜂家から取り寄せていて、期限や在庫にばらつきがあり念入りにチェックをした。
「...完璧ですね」
すべて終えたあと、店内を見回し自分の仕事に満足する。
そして外に立て看板を置き「Open」の札をドアにかけた。
「お店、もう開いているのかな？」
中に戻ろうとドアノブに手をかけたとき、後ろから声をかけられる。
営業スマイルと共に振り替えり相手を見ると一瞬顔がひきつってしまった。
「...はい、ただいま開店いたしました」
「それじゃあ、入らせてもらおうか」
私と同じ愛想笑いを浮かべた青年。
と、後ろに少年と男性を2人つれた計3名のお客様。
確かにヒソカの言う通り、一目でわかる。
「ありがとうございます、3名様でよろしいでしょうか」
どう見てもカタギじゃねぇ。
「いや、俺一人だ」
「...失礼しました、お一人様ですね。こちらへどうぞ」
後ろに控えていた背の低い黒衣の少年とジャージを着た厳つい男は店には入らず、そのドアの前で待機するらしい。
これは立派な営業妨害だな。
窓際の席へ案内しメニューを渡す。
「珈琲を一つ」
「かしこまりました」
オーダーを受けて珈琲を抽出し始めた。
その間青年は静かに本を開く。
少し跳ねた黒髪が青年を幼く見せるが、雰囲気は成熟した大人そのものだ。
「お待たせいたしました。こちらが珈琲と当店からのサービスです」
青年の前に珈琲と蜂蜜プリンを置いた。
「へ〜、これ何て言うんだい？」
「蜂蜜プリンでございます」
「ぷりん？これが...食べるのは初めてだ」
「では、お口に合うとよろしいのですが」
一口珈琲を飲み、プリンをスプーンで掬う。
こうしてみているとずいぶんと爽やかな好青年だ。
「...うん、旨いな」
「恐れ入ります」
「食べるものに拘りはなくてね、食べれるものは何でも食べた」
「こういう娯楽としての食べ物は初めてだ」と青年は笑いながら語った。
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ユ - お、面白すぎる、、、！貴方様は物語を考える天才ですか！？ (2022年9月26日 16時) (
レス) @page31 id: ab3a56c6fc (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 言葉では表せられないぐらいとても素敵な小説でした！なんとも言えない空気感がとても好きです。 (2022年8月19日 1時) (レス) @page31 id: cded16a817 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - でぶきさん» コメントありがとうございます。 (2022年8月1日 20時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
でぶき - あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ (2022年6月26日 12時) (レス) @page28 id: 804c35253a (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ユウさん» そう言って頂けて嬉しいです。しかし、ごめんなさい、まだ完結していません。長く更新していないのでたぶん誰かが完結してるとしてしまったんだと思います。今は別の作品を進めているところです。またしばらくしたら更新していく予定です。 (2019年11月29日 0時) (レス) id: 8eeddf36f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：００ | 作成日時：2019年6月9日 0時
