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Ep12「意外なVisitor」 ページ13

私やヒソカさんがいる中、彼は構わず電話に出る。
どうやら仕事の電話のようだ。


「うん、なら俺がその依頼引き受けるよ。ちょうどこっちにいるし。今日はもう面倒だから急ぎじゃないんでしょ?明日済ませてから帰る。じゃ、そういうことで」


一分か二分程度会話してから通話を切ると、こちらに向き直る。


「今日泊まることにしたから」

「...イルミ、キミはホテルに泊まる方がいいと思うけど」

「めんどくさい。それにホテルもここもそう変わらないだろ」


私がいきなり部屋に現れても微笑んでいたヒソカさんだが、珍しく困ったように眉を寄せてた。


「泊まるのはいいけど、寝るところがないよ?それともソファーで妥協してくれる?」

「あぁ、それで構わない」

「はぁ、オーケー、A悪いけどそういうことだから今日はイルミが泊まっていくけど良いかい?」

「は、はい、お構い無く」


そもそもここはヒソカさんの家なので私にどうこう言う権利はない。
話がまとまったところで、私も読みかけの本を読もうと書斎へ戻った。
そのあとは夕食を食べ、お風呂に入り、また書斎で本を読みふける。


「A、読書もほどほどにね。ボクは寝るけど、何かあったら声かけて」

「はい、ありがとうございますヒソカさん。おやすみなさい」

「うん、お休み」


ヒソカさんが部屋を出てどれぐらいたったのか、体を動かすとあちらこちらからパキッと音がなった。


「まだ起きてたんだ」


突然の声に驚くとイルミさんがドア近くの壁に寄りかかりこちらをみている。


「あ、イルミさん。えっと、本に夢中になってしまって」

「知ってる。少し前からいたけど君気づかずずっと本読んでたから」

「そうなんですか」

「うん」


会話はそこで途切れ沈黙が流れた。
その間、なぜかイルミさんはこちらをずっとみている。


「あの、何か?」

「ん、あぁ、知り合いにも君と似た奴がいたなって」

「え?...ふっ、ふふっ」

「俺笑われるのは好きじゃないんだけど」

「すみませんっ、ヒソカさんも同じことを言っていたのでつい。お二人は本当に仲が良いんですね」


きっとヒソカさんの言った人と、イルミさんの言った人は同じ人物だろう。


「ヒソカ一緒にしないでくれる」


私の言葉に彼は不機嫌そうに視線をそらした。
照れ隠しなのだろうか?


「それで、君は何をそんなに読んでたわけ」


こちらに近づいてくると、彼は隣へ腰かけたのだった。

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作者名:00 | 作成日時:2019年5月25日 12時

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