第370話 取材 ページ35
『……取材……?』
「えぇ、そうでーす!月刊ワールドサッカーの紀村さんからAさん、稲森くん、灰崎くん、野坂くんに取材したいそうですよ」
『僕は別に構わないけど…』
「僕も大丈夫です」
「俺も!取材って初めてだから緊張する」
「俺は1回受けたことあるな」
『それじゃあいつ頃なんですか?』
「明日の朝です」
『はっや……』
『はぁ…遅刻した…』←
深いため息つきながら廊下を歩き、紀村さん達がいるところへ向かう。
「主、大丈夫か?」
「そんなに暗くなるな!俺が照らしてやる!」
『暗いのはヒカリオロチのせいでしょ…』
「えっ!なんでっ?!」
「昨日は夜遅くまで騒いでいたからな…」
『耳元がうるさくてうるさくて…ふぁ…』
大きな欠伸をしながら部屋の前までつく。
『寝坊しました…』
そう言いながらドアを開ける。
「お?やぁ、黒姫ちゃん。寝坊って何があったの?」
『昨日は友達が無理やり夜遅くまで長電話させられましたので…』
サラッと嘘をつく。
「そうだったんだ。実は今、稲森くん達に印象に残った○○ベスト3を聞いてるんだ」
『……印象に残った○○ベスト3……?』
「あぁ。ちょうど今、野坂くんの取材が終わって黒姫ちゃんに行こうって話になったんだ」
『そうだったんですね。それで僕への取材内容はなんですか?』
「君に答えてもらうのは…」
そう言って紀村さんは大きな画用紙を取り出す。
『“好きな妖怪ベスト3”…妖怪っ?!』
「そう。君は妖怪が好きだと聞いたからね」
これは随分すごいお題…。
『ど…どこからその情報を…』
「それは企業秘密だね」
『は…はぁ…』
「それじゃあ答えてくれ、君の好きな妖怪3位を」
『んー…』
不動明王…?朱雀…?いや…剣舞魔神と幻獣か…。義経…お松は…幻魔…。
『うーん…』
まともな妖怪……。
「そ…そんなに悩む…?」
『い…いえ!その…。妖怪じゃない方が出てきて…』
「妖怪じゃない方…?」
『は…はい…。どちらにせよ…人間じゃありませんが…』
そりゃあ剣舞魔神や幻魔だからね!
「それじゃあここは少し内容を変えて、“好きな人間じゃないものベスト3”を答えてもらおうかな」
『は…はぁ…』
それなら3位は…
第371話 印象に残った好きな人で無いもの→←第369話 笑顔
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スイジュ(プロフ) - 不動ガゼルさん» ありがとうございます!出来るだけ早く更新できるよう、頑張ります! (2019年9月18日 13時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
不動ガゼル - とても面白いです!続きがスゴく気になります!更新、頑張ってください! (2019年9月17日 22時) (レス) id: d6053f6f59 (このIDを非表示/違反報告)
悠舞(ユウマイ) - こちらも嬉しいです! (2019年9月2日 21時) (レス) id: 3982121288 (このIDを非表示/違反報告)
スイジュ(プロフ) - 悠舞(ユウマイ)さん» ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2019年8月26日 15時) (レス) id: 17b91e6418 (このIDを非表示/違反報告)
悠舞(ユウマイ) - この作品好きなので更新されるたびに見に来ています!とても良い作品です! (2019年8月26日 0時) (レス) id: 3982121288 (このIDを非表示/違反報告)
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