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栗子「マヨラ様…?」
私と腕を組み歩いてる土方さんを見て真っ先に動揺したのは飯田さんと歩いていた女の子。
A「ま、マヨラ様…?」
土方「ひ、人違いじゃねぇか…?お、俺は真選組副長の土方十四郎だ。」
声が裏返っている様子を見ると土方さんは嘘が下手なんだろう。
栗子「あ、失礼致しましたでございまする。あまりにも知り合いに似ていたもので…。」
飯田「何で真選組の副長さんがアナウンサーのAさんといるんですか?」
A「そんなの婚約者だからですよ。ね?土方さん?」
土方「え、あ…お、おう…。」
栗子「えー!Aアナウンサーいつもテレビで拝見させて頂いてまする!おめでとうございます!」
A「あ、ありがとうございます。」
この子は何も知らないし悪くないのに嫌な気持ちになるのはどうしてだろう。
飯田「ふーん。婚約者ね…。」
A「行きましょう、土方さん。」
土方「あぁ。」
土方さんの腕を引っ張ってその場を離れた。
その場しのぎの幼稚な嘘。
A「ありがとうございました。付き合ってくれて…。彼、私の婚約者だったんです。」
土方「あの見廻り組の奴が…?でも、」
A「振られたんです。警視庁長官の娘さんと懇意だからと…。」
土方「そうだったのか…。それでもお前、意外と肝が座ってるんだな。余計ファンになりそうだ。」
A「え…?」
土方さんを見ると楽しそうに笑っていた。
土方「俺も見廻り組の奴が気にくわねぇんだ。良かったらしばらく婚約者ごっこに付き合うよ。A。」
手を差し出してくれる土方さん。
A「ありがとうございます!!!」
私達はがっしりとした握手を交わした。
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作者名:るる | 作成日時:2022年1月5日 1時