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沖田「土方さんがわざわざ自分じゃなくて俺に行かせた理由が分かりやした。俺でもムカつくんだから土方さんだったらまた事を起こしてやしたね。」
A「でも土方さんは冷静ですから。」
沖田「あんたの事で冷静でいられやすかね?ほら、見てくだせェ。」
沖田さんが指をさした方に視線を向けるとそわそわしながらタバコを吸っている土方さん。
沖田「いてもたってもいられなかったんでしょうね。んじゃ、俺は屯所に戻りまさァ。」
A「沖田さん!!!ありがとうございました。色々と…。私のために怒ってくれたり…。」
沖田「礼なら土方さんに言いな。」
ヒラヒラと手を振って歩いていく沖田さん。
土方「終わったのか?」
入れ替りで土方さんが私のところに駆け寄ってきた。
A「フフッ、土方さんって真選組の頭脳って言われてるからもっと冷静だと思ってたのに。」
土方「うっせ。家まで送る。」
A「土方さん、ありがとうございました。」
土方「何の事だ。」
A「土方さんと沖田さんって何か似てますね。素直じゃなくて。」
土方「んだとてめぇ!」
A「はいはい、怒るのストップ。真選組に入りたてのバラガキの様子は?」
土方「ちゃんと改心させたさ。だが大変なのはこっからだ。」
A「土方さんならどんな茨道だって分かってても突き進んじゃうんでしょうね。」
土方「…どうだろうな。大切なもんが出来たからこれからは慎重に…。」
A「嘘つき、一番のバラガキなんだから。」
土方「バレるもんだな。」
土方さんは笑っていた。
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作者名:るる | 作成日時:2022年1月5日 1時