…SHORT STORY…♯2

ひとりにしないで：？ ？ ページ29

「お客さん、起きて下さい」



「…」




「お客さん、もう閉店なんです」




「…ん」




店のテーブルに突っ伏した男性の肩を、恐る恐る揺らしても顔を伏せたまま…




「…おねーさん」




「！…起きました？」




「…おなか、すいた」




「…はい？」




「おなかすいた…なにか、温かいもの、ください」




まるで物乞いみたいにそういう彼




なんだか…声が…




「…分かりました」




確か余っていたシチューがある




１杯分よそって、彼の元に戻る







.





.






「はい…それ食べたら帰ってくださいね」




「…」




ゆっくりと顔を上げた人は…




やっぱり、泣いてた




真っ赤になった瞳が腫れていて、突っ伏していた後が顔についたまま、スープの器を見つめてた




おずおずと手を伸ばすと、一口…





また、一口…




「…ふっ」




泣きながら、食べてる




なんだかその姿を見て、少し安心した




知らない人なのに…








「食べ終わったら、帰ってくださいね」





「おねーさん」





「はい？」





「食べ終わるまで、そこにいて」





「あの…」





「お願い」






「…はい」





仕方なく、彼の正面の椅子に腰掛けた



何を話すわけでもなく、酔っぱらってるようだし…下手なこと言うのも怖いし…

後少し、食べ終わったら帰ってもらって…無理だったら警察を呼ぼうか…




そんなことを考えていたら、コトン、と皿がテーブルの上に置かれた




「食べ終わりました？」




「うん」




「じゃあそろそろ…」




「おねーさん」




「はい…」




「おねがい」




「…？」




「おねがい、ひとりにしないで」






今にも泣き出しそうな、目の前の男性が縋るようにそう言った









to be continue...









ーーーーーー

あんにょーん
作者ルルでございます＾＾


さてさて、私のお話をお読みの方はもしかしてこの時点で誰だか分かってしまってるかもしれません(笑)
このお話はいずれちゃんと書きたいと思ってるお話です。
このSHORT STORYで書いたGrowing painsとか他にもきちんと長編にして書きたいものがまだまだあるのですが…
なかなか他のが終わってないので大体の構想だけふわふわ考えてる状態です！
まあ、チラ見せ、という感じで(笑)…楽しみにして頂けるとありがたいです＾＾


以上、ルルでした！

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