ラッキーな出会い ページ32
「本当って…?」
「実はヒョン、ちょっと前まで毎日つらそうにしてて…」
マルと初めて会った日のことを思い出す
お酒に弱い彼が、しっかりたっぷり酔っていた
「それが最近少しずつヒョンの様子が良い方に変わってきたなぁって思ってたら、小さな箱を持ち歩くようになってたことに気づいたんです」
「箱?」
「ええ…haru ってロゴの入った小さな箱です(笑)」
「!」
気恥ずかしくなって、残りのチョコレートを急いで包んだ
クスクス笑うキュヒョンさん
「まるでお守りみたいに一日持ってて、食べもせずにチョコレートを眺めて…他の人が食べようものなら大騒ぎだったんですよ?『俺のだから絶対触るな』って…そんなの、どれだけ美味しいんだって気になって食べるに決まってるじゃないですか」
「キュヒョンさん、食べたんですね(笑)」
「美味しいし、見た目も綺麗だし、また食べたいなぁって思ってネットで調べても出てこなくて」
「あ…うち、サイト作ってなくて…」
「だからヒョンがここで居眠りしてくれたのは俺にとってはラッキーでしたね」
「(笑)」
「とにかく…このチョコレートの出会いが……いや、あなたとの出会いがヒョンにとっては物凄くラッキーだったと思います。最近のヒョンは本当に楽しそうにしてるんですよ、あなたのおかげで」
「そんな、私は何も…」
目を合わせると、キュヒョンさんはまた優しく微笑んでくれた
「嘘じゃないです…だから、あなたが嫌じゃなければたまに会って話をする友だちでいてあげてくれませんか?って俺のことも話してないのに信用できないと思うんですけど」
「い、いえ…その…キュヒョンさんもマルも、悪い人だなんて思ってないです!私こそ、知り合ってすぐなのにマルに助けてもらったり…友だちになってもらったり、とても嬉しいですし…ただ、このまま不思議な関係のまま、友だちでいいのかなって…」
「…あなたがよければ」
「え?」
「あなたがよければ、そのまま友だちでいてあげてください」
「…」
「あ、でも変なことされたらすぐ警察呼んでいいですよ」
「(笑)」
.
.
「すみません、変なお話して」
「いえ、俺でよければいつでも…ヒョンがお世話になります」
「また、来てくださいね」
「ええ、また」
扉を開こうとしたのに
何故か振り返って、にやっと笑うキュヒョンさんに、
「そういえばAさんは、何年生まれですか?」
そう聞かれた
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ルル(プロフ) - はなさん» 見ていただけて嬉しいです!こちらこそありがとうございます!! (2022年4月13日 2時) (レス) id: 9ec4afd1ba (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 期待してのぞいたら更新されていて(;A;)嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月13日 0時) (レス) @page34 id: 3f48990b69 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - saya_*さん» あんにょん、お久しぶりです^^おかげさまでなんとか続けています!こちらもちょこちょこと書いていきますのでよろしくお願いします^^! (2019年11月10日 23時) (レス) id: 5e07b07294 (このIDを非表示/違反報告)
saya_*(プロフ) - ルルさんあんにょん!お久しぶりです^^お元気ですか?新作ありがとうございます(*^^*)やっぱりドンヘだった!(ハート)ルルさんの優しい柔らかい雰囲気のお話大好きです♪続きもたのしみにしてますね^^ (2019年11月9日 6時) (レス) id: 2aa5de40a8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル(プロフ) - manmaruuさん» こんにちは!嬉しいコメントをありがとうございます!!こちらもそろそろ更新しますね^^これからもよろしくお願いしますー! (2019年11月5日 10時) (レス) id: 84ad280061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルル | 作成日時:2019年10月26日 14時