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おじゃま虫*伊東歌詞太郎 ページ27

『ねえ、』


朝ご飯を作っているかしたろうのもとへ駆け寄る。


歌詞「なに?」




優しい口調で聞き返すかしたろう。


『好きって言って』



少し力を込めて言った。


歌詞「だーめ、今朝ご飯作ってるとこだから」



かしたろうは、なぜか私と目を合わせてくれない。


『ねえ、好きって言ってよ』



顔を近づけると、


歌詞「危ないから、ソファで待ってて」



少し冷たい口調で言われた。



それでも、と思い、


『この前言ってくれたじゃん』



歌詞「いいから、いいから、」



私はかしたろうに背中を押されて、キッチンから追い出されてしまった。


『もう…』




かしたろうのばか。

もう嫌いだもんね。



なんて思いながら一人ソファで寝っ転がった。


一人で曲を聴いていると、


歌詞「ご飯できたよ」



鼻を擽るいい香り。

大好きなにおい。



『わあ、オムライスだ』


テーブルの上には、私の大好物のオムライスがのっていた。


歌詞「はい、隣に座って」

かしたろうが座っていた椅子のとなりの椅子に私は腰かけた。



歌詞「はい、口明けて」

あーん。と言われて私は咄嗟に口を開けた。



オムライスがのったスプーンが私の口に近づいてくる。


あと少しで口に入る、といったところで、スプーンは私の口から離れていく。


かしたろうめ。

私の目の前で食べる気だな。


と、思ったとき、

近づいてきたのは、薄ピンク色の、




かしたろうの唇だった。


コトンとスプーンがお皿の上に置かれたのと同時に、

かしたろうの唇が、私の唇にそっと触れた。


でも、その唇はすぐに離れてしまって。



かしたろうは自分の唇を私の耳元までもっていき、


歌詞「好き」



私の大好きな声でそう一言いい、また私の唇に自分のをそっと押し付けた。


さっきより少し長いキス。



私ももっと触れていたくて、自分からかしたろうの首に腕を絡めた。


その声も、
その顔も、
その体も、


全部、ぜーんぶ、大好き。


君のすべてを邪魔したい。

初めて*luz→←反対*まふまふ



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闇月黒夜(3DSvar.) - 続編待ってます((*´∀`*)) (2016年8月11日 20時) (レス) id: 2b4684f0c1 (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» 待っていてください! (2016年8月10日 20時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - 続編、作って下さるまで信じていつまでも待ってます! (2016年8月10日 17時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - れれさん» いえいえ!誤字はどの作者さまにもありますから、! (2016年8月9日 9時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» ありがとうございますっ!誤字が多くて困りますね。気をつけます (2016年8月8日 23時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れれ | 作成日時:2015年12月24日 15時

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