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背中に3 ページ5
私の高校に上がるまでの春休みはあの人のことで頭がいっぱいだった
それでも、きちんと宿題は終わらせたけどね…。
真新しい少し可愛いと人気の制服に身を包んで、何度目かの青葉城西高校に足を運ぶ
会えるかな、会えるといいな
昇降口の前に張り出してある紙には人だかりができていた
私と同じ中学の子は青葉城西に入ってこなかった
少し遠いという理由もある
誰も来ないだろうから、だからここを選んだ
少しだけ張り出してある紙の前の人だかりが減るのを待つ
でも、待っても待っても、ちっとも人は減らなかった。
しょうがないから人だかりに突っ込んで紙を見る
1年3組10番木村A
いちねんさんくみじゅうばん
頭に刻み込んで急いで人だかりから離れた
あんな感じの人混みは嫌いだ
息苦しくて辛くてたまらない
靴を履き替えて教室に向かった
廊下も、窓も、全部白で綺麗な校舎
教室にはいると人は2、3人いるだけで静かだった
黒板に貼ってある座席表をみると、窓側の2番目の前から3番目だった
何とも言えない位置
周りの人の名前を覚えて席に座った
鞄から本を取り出して読む
本が好きなわけじゃないけど、でも、それしか私は暇を潰す術を知らない
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作者名：ふふ | 作成日時：2018年6月22日 22時
