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「もう!今日は一緒に買い物行こうって言ってただろ?なんで先行くんだよ、低脳じゃあるまいし」
そう言ってさぶ兄は僕の頭をコツっと叩いた
叩いたと言うには優しすぎるそのスキンシップに僕は苦笑いをした
『(ご、め、ん、ね)』
口パクでそういえば全く、、とさぶ兄は肩を竦めてみせた
怒ってないように見せてるけど、ちょっと怒ってるみたいだなぁ
やっぱり先に行くのはまずかったかなぁ
でも、あいつらと一緒に行きたかったし
それに…
「別に、1人で行きたかったなら行ってもいいけど、Aは背低いし、力だってないだろ
僕は確かにいち兄とか、…低脳より力はないけど、Aよりはあると思ってるよ
今日買う予定のもの、全部Aで持てると思えないんだけど」
さぶ兄の言うことは全くその通りで僕はまたさっきと同じように、ごめんねと伝えた
「謝って欲しいわけじゃないからいいよ。
…それに、Aは僕らの弟なんだから
兄を頼れよ、いち兄より、頼りないかもしれないけど、あの低脳よりは役に立つだろ」
僕はまた苦笑いを浮かべてこくりと頷いた。
それに、こうやってまた、兄だから、弟だから、と僕という存在の意義を決められるのが苦痛だった。
兄たちのことを嫌いだとは思わない。
それでもどうしても、兄たちが居なければ、そう思わずにはいられなかった。
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作者名:ふふ | 作成日時:2021年2月24日 22時