【wrwrd】転生したので無能が抗おうと思います。 (ページ9)

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◇９話◇ ページ9

どうして私が彼女の体に転生したのか。
それが分からなかった。
そこから数十ページめくって、彼女が書いた最後の文章に目を通した。

拝啓。この日記を読んでいる貴方へ。

このページは遺書です。

わざわざこんな私に、時間を割いてくださり、ありがとうございます。
多分この遺書を読んでいるのは、ミナでも、幹部の皆でもなく、全く関係のない第三者じゃないかな。まず誰かが読んでんのかすら分かんないけど。

もし本当に第三者様なら、私の分を、復讐して頂けませんか？
ミナに、幹部達に。私が出来なかった事を、成してくれませんか？
人生を狂わされて、仲間には裏切られました。

もう、この世に存在する意味はないのです。

もう、私には限界なんです。

どうか私の分を、生きて、復讐して下さい。
私の身勝手なお願いですみません。

さようなら。

内容を理解するのに時間はかからなかった。
遺書と書かれたその文は、一つ一つの文字が震えていて、最後の最期まで苦しんでいたことが見てとれた。

泣いていた。何故か私が、泣いていた。
ミナへの怒り、憎しみ。
幹部達への色んな感情が入り交じって、涙を流すことしか出来なかった。

決めた。

私はこの人の分も生きて、
復讐してやる。

前世のようにはならない。

逃げたりなんかしない。