【wrwrd】転生したので無能が抗おうと思います。 (ページ6)

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◇６話◇ ページ6

そこから7ページぐらいめくったとこだろうか。
紙がヨレていた。
何かしらで濡れたのだと思う。
そこに書かれていた内容も含め、
日記の筆者、この体の主Aが泣いていたということが理解できた。

9 月27日

新しい幹部メンバーが来てから3日目。

カッターキャーとやらをされた。
ミナがカッターで自分の腕を切って、放り投げた。そして、叫んだ。

衝撃だった。何故か目の前の女が、自分で自分を切って叫んだ。何がしたいのかも分からず、腕から流れる血に恐怖を感じた。

駆けつけた幹部達はミナに近づき、
「Aちゃんがぁ…切りつけてきたんですぅ……」
だって。
私は否定した。しっかりと否定した。きっと声は震えていただろうけど。

その時はまだ、皆が私を信じてくれると思ってた。
でも、そんな事なかった。

次々にあがる私を批判する声。

沈黙する人もいたけど、何故か誰も私を信じてはくれなかった。

それが日記の内容だった。
怖かった。涙でヨレたと思われる紙一面にびっしりと書かれたその文字が。下に行くほど濃くなっていく筆圧が。最後の文章は、怒りを込めてすごく力を入れたのだろう。紙にくい込んた文字が並んでいた。

そして、次のページをめくった。