File33。『悠佑くん』（白黒組） ページ33
【初兎ちゃんSide】
夢を見た。長くて幸せな夢。みんなに好かれて、欲しいものも全て持ってて、不自由なんてない様な夢。
でも必ず、いつも何かに邪魔される。
真っ黒に包まれて、周りのみんながいなくなって、1人になる。
そこで、目が覚める。
「_____ｯｯ！！」
ばっ、と体を起こした弾みに、腕が瓶に当たった。
もう何も入っていない、空っぽの瓶。カラカラ、と甲高い音を立てて反対側の壁にぶつかった。
その壁に掛かっている、埃を被った時計を見ると、3時を指していた。窓は全てシャッターを閉めているから、午前か午後かは分からない。
「ｯ……う、ぁ…っ」
頭が痛い。体が重い。苦しい。辛い。
早く、早く眠らな。夢を、幸せな夢を。
ガサガサと床に散らばった空瓶の中から薬を探す。
ない、ない、ない。
「早く、早く逃げな……っ」
息もできない。目が霞む。
ない、ない、ない、ない、ない。
焦れば焦るほどくらくらと頭が回る。
一粒じゃ駄目や、もっとなきゃ。
もう覚めなくていい。夢の中でいい。
もっと、もっと_______
______ｳﾞｳﾞｯ、ｺﾞﾄｯ
「、！、？、ｯ？」
急にスマホの電源が付き、バイブで床に落ちた。
大きな音に肩が跳ねる。
まぶしい。目が痛い。
______ｳﾞｳﾞｳﾞｳﾞｯｳﾞｳﾞｳﾞｳﾞｯ
「ｯｯ！？」
着信？誰から、何で_____
『着信:ゆうくん』
「……ゆ、ぅ…くん、ｯ？」
取るつもりはなかった。無視しようと思っていた。
でも体が勝手に、スマホを手に取っていた。
気づいた時には、通話ボタンを押してしまっていた。
『ぁ、繋がった！！』
『ほんと!?大丈夫なの!?』
後ろでいむくんの声。他にもメンバーの声が。
『ほとけ一回黙れ』
『…あー、初兎？大丈夫か？』
「…だい、じょうぶ…」
『………』
『嘘やな』
「…ぇ、」
『いや、流石に分かるやろ。1週間も無視したんに大丈夫とか無理あるやん』
『大丈夫?って聞いたのあにきやけどな』
『いふくんもうるさい』
『今どこ？』
「…ぃ、ぇ…やけど…」
『…10分で行くから何もせんで待っとって』
『俺が行くまで何も考えんな』
それで通話が切れた。
10分で、行く…？ここに、？何で…
何で、俺のためになんか…
『何も考えんな』
ゆうくんの言葉が頭で反響を繰り返す。
ダメだ。考えちゃ、ダメ…
ーーーーーーーーーーーー
続きます。
リクエスト待ってます。
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兎和 - わ……白黒最高すぎる…ありがてぇ… (4月17日 22時) (
レス) id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 狐雪すぅ。さん» リクエストありがとうございます！！頑張ってみますଘ₍♡̷ᐢ⸝⸝•༝•⸝⸝ᐢ₎੭̸‧˚ (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 兎和さん» まじすか！？！？名前似てたの申し訳ない……。コメントありがとうございます！！ (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
狐雪すぅ。 - 面白い白黒ありがたいのだが病み系すきだしこういう書き方好き。リク：しょうちゃん病みもっかいお願いします… (4月7日 10時) (レス) @page39 id: b6852b2992 (このIDを非表示/違反報告)
兎和 - 初めましてー!作品名がリア友のあだ名と似てたから見にきました!白黒組ありがてぇ… (4月4日 15時) (レス) @page34 id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさうさ | 作成日時：2023年7月9日 20時
