File30。「??れる」 ページ30
【Relu.Side】
「…」
ちら、とスマホに目をやる。さっき同じように時間を確認してから3分も経っていなかった。
はは、と笑いが漏れる。
時間になるまであと30分もあんのに。
冷えた風が頬を撫でる。待ち合わせは18時、クリスマスツリーの前で。
ちらほら周りに人が集まってきて、段々騒がしくなっていく街。
空に上っていく白くなった息を見つめていると、突然手に持っていたスマホが震えた。
「…は、はいっ!」
『はいってwどーしたの急にw』
「や…なんか、不可抗力…?」
『不可抗力?w使い方合ってんのそれ?w』
「うるっさいなぁ…!てか何の電話?」
『いや?今から家出るよっていう電話。れるちは?今どこら辺?』
「うぇ、あ、えー…っと、」
もう着いとる、なんて言えるわけもなく。
「れるちも、今から家出よっかなーって、思ってた、とこ…」
『れるち僕より家遠いのに間に合うの〜?』
「間に合うし!爆速で行くし!!」
『爆速wwじゃあ僕も爆速で行こ』
ぶち、と電話が一方的に切られる。
「?」
1人首を傾げていると、
「嘘つき」
「_え、」
後ろから聞こえたその声にばっ、と振り向くと、ぷに、と頬を人差し指でつかれた。
「引っかかった」
そういって笑うのは、電話の相手_こえくんやった。
「な、ぅえっ…今、家…ぇ…?」
「…うわ、手冷たっ!?何分待ってたの、!?」
「いや…えと、」
もごもごと口籠ると、ふは、と白い息を吐きながらこえくんが笑う。
「ほら、ツリー点くよ?」
「えっ‥‼︎」
ぱっと顔を上げると、本当にそのタイミングでイルミネーションが点く。
周りからわぁっ、と歓声が上がった。
「わ!みてこえくん!こえくん見て!光った!赤と水色ある!!」
「見てるってw」
「すご…」
そのままツリーに見惚れていると、
「ぁ、手袋忘れた」
こえくんが隣でそんなことを言った。
「え、大丈夫?れるちの使う?れるち寒くないし」
「んー…じゃこうしよ!」
そういってこえくんが左手の手袋を取る。それを自分につけると、空いた方の手でれるちと手を繋いだ。
「…アニメとかで見るやつ」
「言っちゃダメでしょ」
こえくんが笑う。
「メリークリスマス、れるち」
「…wメリークリスマス、こえくん」
ーーー
「…ん?ちょ、こえくんポケットの中に手袋あるやん!!」
「あ、バレた!w」
「れるちの返せー!」
「いーじゃんこのままでー!w」
ーーー
メリークリスマスです!!(?
クリスマスプレゼント(リクエスト)待ってます。
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兎和 - わ……白黒最高すぎる…ありがてぇ… (4月17日 22時) (レス) id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 狐雪すぅ。さん» リクエストありがとうございます!!頑張ってみますଘ₍♡̷ᐢ⸝⸝•༝•⸝⸝ᐢ₎੭̸‧˚ (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 兎和さん» まじすか!?!?名前似てたの申し訳ない……。コメントありがとうございます!! (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
狐雪すぅ。 - 面白い白黒ありがたいのだが病み系すきだしこういう書き方好き。リク:しょうちゃん病みもっかいお願いします… (4月7日 10時) (レス) @page39 id: b6852b2992 (このIDを非表示/違反報告)
兎和 - 初めましてー!作品名がリア友のあだ名と似てたから見にきました!白黒組ありがてぇ… (4月4日 15時) (レス) @page34 id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うさうさ | 作成日時:2023年7月9日 20時