File12。「いむしょー」�� ページ12
ーーーーーーーー
「初兎ちゃんって、僕のこと、好き…なの、っ？」
ーーーーーーーー
違う。そんなわけ、ない。
ふと、いむくんの方に目を向けた。
困ったように眉を下げて、泣きそうになっていた。
でも、いむくんは僕から目を離さなかった。
違うのに。そんな顔をさせたかったわけじゃない。
いむくんは、ただ笑っててくれればいい。
「ねぇ初兎ちゃん」って、能天気にあの先輩の話をしてくれればいい。
それでよかった、はず、なんに。
、駄目や。泣いちゃ、駄目。
いむくんから離れるように、流れた涙を隠すように、屋根の外へ出た。
雨が、勢いよく降り注ぐ。
これでいい。何もなくていい。
「ねぇ、初兎ちゃん…っ？」
もうこれ以上、いむくんを不安にさせないために、笑顔を作った。
「…愛しとるわけ、ないやん」
いむくんが辛そうに顔を歪める。
違う。違う，違う，違う…。
「あれ？ほとけやん」
そんな時、あの先輩の声がして、いむくんが視線を泳がせた。
____あぁ、俺や。
応援しとるふりして、ずっと邪魔しとんのは。
いむくんは笑ってくれれば、なんて言って、いむくんを苦しめてるのは。
ずっと、俺や。
気づけば、その場から逃げ出してしまっていた。
ーーーーーー
雨が、僕を責めるように降り注ぐ。
早く、くっついて仕舞えばいいのに。早く、僕から離れればいい。そしたらいつかきっと、諦めがつくのに。どうしていつもいつも、いむくんは。
「初兎ちゃん！！」
僕の前に、息を切らしたいむくんが立っていた。
何で、追いかけてくるんやろ。
，何で。
いむくんは、あの先輩の傘を僕の方に傾けた。
「何で…、なん、で、先輩んとこ、行きゃええやん…」
「っ、どうせ俺の方なんか見んくせに！！何でいつもそうやって！！」
違う。いむくんは、何も悪くない。
「見れないよ！！」
「_____！！」
「僕が好きなのはずっといふくんだったもん！！多分、これからもっ！！だけど、だけどっ、！！」
「初兎ちゃんだって大事な友達だよずっと…っ！！」
ーーーーーーー
ながい。
多分あと一話で終わります。
リクエストください。
File13。「いむしょー」��→←File11。「いむしょー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
「すとぷり」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
兎和 - わ……白黒最高すぎる…ありがてぇ… (4月17日 22時) (
レス) id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 狐雪すぅ。さん» リクエストありがとうございます！！頑張ってみますଘ₍♡̷ᐢ⸝⸝•༝•⸝⸝ᐢ₎੭̸‧˚ (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
うさうさ - 兎和さん» まじすか！？！？名前似てたの申し訳ない……。コメントありがとうございます！！ (4月10日 15時) (レス) id: 18a1ea9563 (このIDを非表示/違反報告)
狐雪すぅ。 - 面白い白黒ありがたいのだが病み系すきだしこういう書き方好き。リク：しょうちゃん病みもっかいお願いします… (4月7日 10時) (レス) @page39 id: b6852b2992 (このIDを非表示/違反報告)
兎和 - 初めましてー!作品名がリア友のあだ名と似てたから見にきました!白黒組ありがてぇ… (4月4日 15時) (レス) @page34 id: 8407209a34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさうさ | 作成日時：2023年7月9日 20時
