千本ノック ページ7
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監督直々にやってくれるあの千本ノックは大好きだ。あれを全て取れたらすっきりするだろうな、みたいな感じで。
こう見えても私は監督と仲がよかったりする。連絡先を交換している程だ。因みに私の連絡先を知っている人は兄貴と介さん、純にインコ…後、監督ぐらいだ。
ちゃんとした友達はインコぐらいで悲しい。介さん達とか兄貴の友達だし。私の先輩だし。てか、何で連絡先交換したんだっけ?…もうしかしたら、栄純君と春市君の連絡先を貰えるチャンスかも…!
そんな事を黙々と考えていると介さんが私の思考を読んだかのように「春市、市春と連絡先交換すれば?同じクラスなんだろ?」と言っていた。
怖い、介さん怖いよ。私の思考を軽々と読んだよ。
「連絡先?でも、僕結城さんとそんなに接点ないし」
「いいじゃないか、小湊。市春の友達ゲットチャンスだ。連絡先を交換してやってくれ。沢村、お前もだ」
「お、俺もッスか!?」
兄貴、アンタ良いこと言うね!妹の友達ゲットチャンス!分かってるじゃないか!
「キャプテンがそこまで言うなら」
「俺は別にいいッスよ!」
そう言って連絡先を教えて貰う私。やった!これで取り敢えずボッチにならずに済む!
「これで取り敢えず三年の教室に来なくて済むね」
「…介さん、超能力かなんか持ってません?」
「さあどうだろう」ニコニコとそう返答する介さんに鳥肌がたった。この人だけは敵に回したくない。命の危険が伴う。
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