消えぬ想い～K.N～ ① (ページ41)

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勘違い。ページ41

結果報告するために、今度の休みの日に相葉くんと最初に出会ったゲームセンターのクレープ屋さんで待ち合わせをする約束をして、ホームで別れた。

次の日の昼休み。
舞花に相葉くんの好きな人のことは伏せて、告白する決意をしたことだけを報告したら、私の話より、相葉くんがカッコいいとか救世主だ！とか相葉くんを褒めちぎっていた。

てっきり舞花は相葉くんのことが好きになったのかと思ったけど、私の勘は全くハズレで、舞花はやっぱりただのミーハーで相葉くんはアイドルよ！って言った。

朝から二宮くんは学校に来ていて、友達と楽しそうに談笑しているのを横目で見た。
昨日のこと、寝てる間に帰ってしまったことを謝りたいけど、朝も橋で会えなかったし、なかなかタイミングを掴めずにいた。

二宮くんとふと目が合ったけど、なんだか目を逸らされた気がしてモヤモヤした。

でも謝らなきゃと思って授業が終わると同時に教室を出て行ってしまう二宮くんを見失わないよう、私もカバンを肩にかけて先生の号令を待って、終わったと同時に
「二宮くん！」
と声をかけた。

二宮くんは私を見て足を止めてくれた。

私は小走りで二宮くんに駆け寄った。

「昨日はごめんね？相葉くんから聞いた..よね？」

「ん...あぁ。別に。」

「...起こすのも悪いかなと思ってさ。」

「話...それだけ？オレ急いでんだけど。」

「あ！ごめん。じゃ...また。」
私がそう言うと二宮くんは私に背を向けて遠ざかっていった。

.....
なんか。

違う。

いつもの二宮くんじゃなかった。

素っ気ないとゆうか、怒ってるとゆうか...何より目が合わなかった。
こんなことは初めてで、私はカバンを握っていた手が汗で滲んでるのが分かった。

昨日先に帰ったこと、怒ってる？
それとも相葉くんに何か聞いたとか？いやいや相葉くんはそんな人じゃない。

本当にただ急いでただけ...？
いつもは働かない脳がグルグルと考えてみるけど。

全然分からない。

勘違いだとそう自分に言い聞かせた。

だけど。
私の勘違いは勘違いなんかじゃなくて。
次の日も。
また次の日も。
話す機会が全くなかった。
二宮くんは朝から登校してくる日でも、いつもの橋にいなかった。

教室でも舞花や他の友達とは楽しそうに話すけど、私が行くと避けるように姿を消したり。
無口になったり。

これは明らかに避けられている。
そう確信した。