ケンカ。 ページ17
「...はい、ジュースどれがい？」
私に3本のジュースを見せてくれた。
「あ、ありがとう。じゃあ...これで。」
私はオレンジジュースを取った。
残った2本をそのまま持って、私の隣に胡座をかいて座った。
「あれ、俺のは⁈」
私を間に挟んで相葉くんが二宮くんに聞いた。
「お前の分はねーよ。」
「え⁈だって2本持ってんじゃん！俺のだろ？」
「俺が2本飲むんだよ。」
「嘘つけ！早くよこせ！」
「そもそも誰が勝手に来ていーっつったよ。とっとと帰れ。」
「何でだよ！いつものことだろ？！」
え...これってまさか本気のケンカ？！
私はどうしたらいいか分からずにその場で固まった。
「ほら、見ろ！Aちゃん困ってんだろ？...あ！お前もしかしてやらしいことでも考えてんのか？！」
「は？バッカじゃねーの。こいつの存在...気にすんな。ゲームしようぜ。」
そう言ってゲームのセットをし出した。
すると相葉くんが私を飛び越えて二宮くんに飛びかかった。
私はあまりにも突然で、ビックリして後ろに手をついた。
「ってめー‼このやろ‼...」
本当にケンカが始まっちゃった！どうしよう！
私はあたふたしてとりあえず立ち上がった。
「ちょっ...ちょっとケンカは...！」
2人には私の声なんて全く届かない。
二宮くんが下になって相葉くんがその上に乗りかかる形になっていた。...殴られる？！
そう思って目を瞑った瞬間だった。
「ギャハハハハハハハ‼やめろ‼や...やめろって！」
なぜか笑い声が聞こえた。
「お前..いいかげんにしろよ！やめ..やめろ！」
「参ったか！ジュースくれるな？！」
「わ...分かった！分かったから！や..やめろ！！」
二宮くんが息を切らして笑っている。
「よし...許してやろう。」
そう言って相葉くんは二宮くんの上に座ったまま手を止めた。
二宮くんはそのままぐったりしていた。
相葉くんはそこにあったジュースを取ってベッドに寝転んで少年雑誌を読み始めた。
「...はぁ。」
二宮くんがゆっくり起き上がった。
「...だ..大丈夫？」
私は二宮くんの前にひざまついて聞いた。
今のは一体なんだったのか...。
「んっとにあいつ邪魔くせーだろ？」
相葉くんをけなしてるのになぜか二宮くんの顔は笑っていて。
「Aちゃん。こいつね、オレのこと大好きだから心配しないで？」
相葉くんも何事もなかったかのようにニカッて笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：akiru | 作成日時：2017年6月8日 1時
