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シャワーを浴び、れんくんから借りたスウェットに身を包んでベッドで横になっている。
私はグレーで彼が黒の、色違いのそれ。
ペアルックみたいでこそばゆい。
隣には彼がいる。
セミダブルのベッドに二人並んでいるので、腕と腕が触れ合う程の密着具合だ。
スマホをいじっている彼の手の中をなるべく見ないようにしたいのだが、隠す気のない画面故に目に入ってくる。
彼はスケジュール管理アプリをひとしきり見た後、スマホの向きを縦から横に変えて、ゲームを始めた。
耳にはワイヤレスイヤホン。
完全に自分の世界に入ってしまったようで、本当に何もする気ないんだな、とちょっと寂しい。
かといって、する気満々な姿を見たいわけでもないので、これでいいのだと思う。
私は特に何もする事がなく暇を持て余していると、枕元に置いてあるスマホが震える音がした。
誰からかメッセージを受信したので画面を開いてみる。
するとそこには母の名前が記されていた。
『またお見合いの相手を探そうと思っているのだけど、今度は粗相がないよう初めから自分で選びなさいね』
またその話か、と。
返事をする気にもなれず、大きなため息がこぼれた。
お見合いをする気はないと伝えているのに、わかってもらえない。
将来を見据えた交際相手でもいるなら、きっと納得するんだろうけれど、今現在そういう人はいない。
レンくんのことが好きだし、そうなれたらいいなって願望はある。
けれど、付き合っているのかも不確かな関係で、親に話すことも出来るわけがない。
「はあ、」
もう一度、先程よりも大きなため息がこぼれた。
それに気づいた彼がこちらを見遣り、イヤホンの片耳を取って、「どうしたん？」と聞いてきた。
せっかく彼の隣に居るのに、感じ悪くしちゃったかなと思い、「ううん」と首を横に振った。
そんな私の反応は満足いかなかったのか、もう片方のイヤホンを外してこちらへと向き直る。
「連絡？」
「うん、お母さんから」
「ふーん、なんて？」
「えっと、まあ色々あって」
お見合いの話なんて言えない。
彼へ好意を寄せているのに、こんな微妙な時期に、そんな話などをして悪い影響を与えたくない。
質問に答えようとしない私に、彼の顔つきが一気に変わる。
無表情で見つめられ、口を閉ざした沈黙が怖い。
「えっと、レンくん？」
「言いたくないならええけど、でも」
不意に近づく顔。
それは、シャンプーの匂いが香るくらいの距離だった。
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ルリ(プロフ) - 林檎さん» 林檎さま、返信が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。私自身キュンが大好きなのでそう言っていただけるのが最上の褒め言葉です、ありがとうございます。更新が滞ってしまい申し訳ない限りですが、今後ともお付き合いいただけると嬉しいです^^ (6月1日 13時) (
レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - キュン死しそうでした。素敵な作品をありがとうございます｡>_<｡お身体にお気をつけて (2023年4月14日 19時) (レス) @page26 id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます。たくさんキュンとしていただけたみたいで嬉しいです。そしてファンとまで言っていただき恐縮です。全員分を同時進行で書いているので更新が遅くなってしまっていますが、末永くお付き合いいただけると嬉しいです^^ (2022年12月30日 15時) (レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
まい - はじめまして！すごくおもしろくていっきに読ませて頂きました！きゅんきゅんが止まりませんーきゅんで死にそうです 笑 更新大変かと思いますが頑張ってください☆すっかりルリさんのファンになりました！ (2022年12月30日 0時) (レス) @page21 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - わこさん» 返信が遅くなりごめんなさい。どうもありがとうございます。 (2022年12月16日 19時) (レス) @page21 id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ | 作成日時：2022年7月16日 17時
