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その続きが何なのか、何度も経験したからわかる。
頭によぎったそれと、彼の行動は一致して。
そのまま優しいキスをした。
「俺のこと見ててよ」
母からのメッセージを、男の人からだと勘違いしたのかな。
それはつまり、ヤキモチってこと？
そう、願わずにはいられない。
「レンくんしか見てないよ？」
「ホンマに？」
「うん、本当」
少しだけ、踏み込んでもいいかな。
ずっと聞きたかったこと、聞いてもいいかな。
「レンくんは？」
どう、思っているの？
「俺も、Aちゃんだけ。他なんて目に入らへん」
「本当に？」
「ホンマに」
優しげな視線が私を包み込む。
好きの気持ちが、胸から溢れ出ていく。
彼の細くて長い指が、頬に添えられた。
私の体温よりも少しだけひんやりとした、彼の指先。
「その顔、可愛い」
嬉しいはずなのに、どうしてか素直に受け取れない。
胸の痛みは和らぐことなく、どんなに甘い台詞も苦しさを増すだけ。
その理由は、単純だ。
「あんまり見ないで」
「何で？見せてよ」
「恥ずかしいの」
「それがええやん」
私には、あと一歩の勇気が足りない。
あなたが、好きと、声に出せない。
私を、好き？と、聞くことが出来ない。
こんなに近づけたというのに、どうしてこんなにも臆病なんだ。
悪戯に微笑む彼が、頬に添えた手を引き寄せる。
それと同時に迫り来る、彼の美しい顔をスローモーションのように見つめて。
視界がぼやける寸前で目を閉じる。
そして、唇へ何度目かのキスを落とした。
重なる唇はいつもとは違い、次第に深くなっていく。
息継ぎをするのもままならなく、肺に酸素を取り込みたくて必死に息を吸おうとするけれど、彼はそれを許してくれなかった。
彼の手は、体を滑り洋服の下へと潜り込んでくる。
もしかしなくても、間違いない、そういう合図。
約束が違うとか、嘘をついたとか、脳裏をかすめるけれど。
彼に触れられている幸福感に満たされて、そんなことがちっぽけに感じてくるから不思議だ。
「ええの？」
少しだけ顔を離した彼が問う。
彼の長い前髪が、覆い被さる私へと垂れていく。
その隙間から見上げた瞳は、私の答えを知っているかのように、愛おしそうに目を細めていた。
覚悟なんて、最初からあった。
流されるつもりでここへ来たんだ。
「いいよ」
だって、私は、レンくんが好きなのだから。
だからどうか、彼も、同じ気持ちであって欲しい。
心の底から懇願し、今度は自ら唇を合わせるのだった。
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ルリ(プロフ) - 林檎さん» 林檎さま、返信が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。私自身キュンが大好きなのでそう言っていただけるのが最上の褒め言葉です、ありがとうございます。更新が滞ってしまい申し訳ない限りですが、今後ともお付き合いいただけると嬉しいです^^ (6月1日 13時) (
レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - キュン死しそうでした。素敵な作品をありがとうございます｡>_<｡お身体にお気をつけて (2023年4月14日 19時) (レス) @page26 id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます。たくさんキュンとしていただけたみたいで嬉しいです。そしてファンとまで言っていただき恐縮です。全員分を同時進行で書いているので更新が遅くなってしまっていますが、末永くお付き合いいただけると嬉しいです^^ (2022年12月30日 15時) (レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
まい - はじめまして！すごくおもしろくていっきに読ませて頂きました！きゅんきゅんが止まりませんーきゅんで死にそうです 笑 更新大変かと思いますが頑張ってください☆すっかりルリさんのファンになりました！ (2022年12月30日 0時) (レス) @page21 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - わこさん» 返信が遅くなりごめんなさい。どうもありがとうございます。 (2022年12月16日 19時) (レス) @page21 id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ | 作成日時：2022年7月16日 17時
