チョコバナナには手が届かない (ページ5)

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洗ってもらって毛はふさふさ、もとから白かった毛はさらに輝きを増しているようだった

毛がキレイになったことで、ブルーアイも目立つ

「よし、じゃあ次はえさの好き嫌いだ」

『にゃあ？』

キャットフードを取りに行っていた千冬さんが戻ってきて、その手には何種類ものキャットフードがあった

「さぁ、どれが好きですか？」

丁寧にも、全ての種類を出して食べ比べが出来るようにしてくれた

「たぶんAは2歳ぐらいだと思うし、普通のキャットフード食べれると思うんだけど」

そう言って差し出されたのは液体状のキャットフード

ぺちゃぺちゃと音を立てて食べる

うん

美味しいけど、食べてる感じしなくてちょっとやだ…

「嫌そうだね、じゃあこれは？」

今度はよく見る丸い粒のキャットフード

食感的には粒の感じがするんだけど、柔らかめ

もっとカリカリするほうがいいな…

「Aは固めが好きなのか」

最後に差し出されたのは、魚とかハートの形をした粒のキャットフード

カリカリと気持ちの良い音を立てて食べる

『みゃーあ』

美味しい

「そっかーカリカリが好きなのか」

「シャー！！！」

突如、何かが私に飛びかかってきた

『にゃ！？』

見ると、毛は真っ黒、体も私より少し大きい猫がいた

「ちょっとけーくん！？どうしたんですか急に走って…」

後ろから、千冬さんが追いかけてきていた

その間、ずっとこの黒猫は私を見つめている

というか、ガン飛ばされてる気がする

「けーくんもしかして…えさ取られると思ってる…？」

「あぁ、けーくんこのカリカリ一番好きですからね…」

そのけーくんと呼ばれてるのがこの怖い黒猫なのか

「けーくんはこのショップの看板猫なんですよ。せっかくだし、一緒に遊んでみたらどうです？」

え、誰と

私とこの猫と！？

やだやだやだやだ絶対これ殺されるって

だってずっと睨んできてるんだよ？私のこと

「じゃあ、オレたちは仕事に戻るんで、好きなように遊んでてくださいね」

「ばいばいAー！けーくんもねー！」

二人が居なくなった空間は空気が裂くように痛い

た、対戦宜しくお願いします…