恋落つる透目は明媚なり【あんスタ！】 (ページ17)

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貴女side

『おかあ…さん…』

敬「お母様っ…、なぜここに！？」

お母さんはゆっくりと私に近づく。

不思議と、体は動かない。

そして私は、お母さんに抱きしめられた。

母「ごめんね…、ごめんね、A………。お母さんのせいだよね…。」

違う、そんなことない…

両手に握っていた包丁が音を立てて床に落ちた。

母「お母さん、馬鹿でごめんね……」

涙を流しながらお母さんが言った。

私は、まだ体の自由がきかないからか涙が出てこない。

『違う、そんなことない、お母さんは何も悪くないと、本体が言ってます…』

母「Aは優しいね…。でも、辛い時は辛いって言ってもいいんだよ…？」

頭の痛みが引いた。薬の効果が…きれたんだ……。

母「いつもありがとう……。大好き…。」

私が覚えているのはここまで。

薬の効果がきれた私は、その場で眠ってしまった。

たった1日で及ぼした被害は尋常じゃない。

生徒会は血とティーカップの破片で荒れ果てていた。

.

柴田さつきの組織によって殺人鬼となった女子高生。

本人の意思で起こした事件ではないので、女子高生は無罪となった。

だが、柴田さつきは懲役の延長、及び組織に所属していた者全員が逮捕された。

上記は、AAが1週間眠っている間に起こった出来事である。