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蓮巳side
茨「どうやら犯人……、柴田さつきは牢獄の中でも新たな薬の開発を進めているようです。
話によると組織というものがあり、仲間は数十人…。
Aさんを追いかけ回しているストーカーの正体が柴田の仲間である可能性は非常に高いです。」
七種の言っていたことは本当だった。
新しい薬というのがAに投与され、今の状態になっているのだろう。
この薬はどうやら精神に干渉する類のものらしい。
敬「お前の目的はなんだ…！」
目の前には、狂った笑みを浮かべたAが立っている。
両手に包丁…。神崎がいればこの状況は打開できるだろうか？
『目的…ですか。目的……。目的などありませんねェ…。
私が求めているのは人の血の味、殺しの快感、そして柴田さんからの愛情でありますです！！』
敬「柴田っ……！？」
予想は的中した。だが…、今はAが戻る方法を最優先で考えよう。
『ぐぁっ…………』
すると突然、Aが頭を抱えて膝から崩れ落ちた。
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貴女side
急に頭に流れ込んできたのは、お母さんの声と激しい痛み。
“ ごめんね…、ごめんね、A……… ”
『ぐぁっ…………』
痛い。ものすごく痛い。
意識を取り戻そうとしている…？
“ お母さんのせいでお父さんは……… ”
『あ……、ああぁあ………、！！』
母「A！！！」
空耳だろうか、お母さんの声が近くで聞こえた。
『みんなのせいで…私が辛い思いする…！だから！みんな殺すっ！！』
これは、私の本心だった。
心の奥底にしまっていた、本当の思い。
私は頭の痛さに耐えきれず、目の前の敬人先輩に包丁を振りかざした時。
敬「かんざっ…」
ガキィインと金属音がして、なにかに防がれた。
颯「蓮巳殿は貴殿の大切なお人であろう…！
昨日我の注意不足で何者かに連れ去られたと思えばこの様…。
貴様、Aではなかろう！何者だっ！！」
颯馬の後ろには、私のお母さんがいた。
きっと退院するからって颯馬が迎えにいってくれたのだろう。
それで敬人先輩からAが学校にいると連絡がきて、ここに寄った…。
そしたら私は殺人鬼になっていた。
……また頭に激痛が走り出した。
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作者名：るる | 作成日時：2022年8月31日 20時
