恋落つる透目は明媚なり【あんスタ！】 (ページ13)

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夢ノ咲

…流石にここでは私も大人しくなるらしい。

衣「お、よっすA～！」

『おはようございます真緒…♪みんなはもう来てますかぁ…？』

衣「おー来てるけどー……、なんかA変だな？」

お願いだ真緒、制服についてる血には気づかないでいてくれ頼む…！

『そう…ですかぁ？まあお気になさらずです……♪』

衣「まあいいか…、会長、A来ましたよ！」

真緒が私の制服の血に気づかず生徒会の扉を開けた。

あ、やばい…。

英「Aちゃん……、雰囲気が違うね？目に光がないよ？」

敬「あっ、おい、昨日なぜ帰ってこなかった！？それにA、その服……！」

バレた……。

『ありゃ、血がついちゃってますですねぇ…。説明は面倒なのでぇ、省略させていただきますです…』

桃「な、なんかA怖いよ！？大丈夫なの！？」

敬「それよりも説明をちゃんとしろ！心配したんだぞ！」

私は敬人先輩に詰め寄られた。

心配かけてごめんなさい、そう言いたいのに、言えない……！

『敬人先輩、あなた血色がよくて美味しそうですですねぇ…！

私が惚れたのも納得できます……♪』

ダメだ、ダメだダメだダメだダメだ…！！

敬人先輩を殺しちゃダメだ！！！

敬「おい…、何を言っている？」

私の体は、右手で腰あたりから包丁を引き抜いて敬人先輩を殺そうとした。

敬「っ……！？」

刺さる寸前で止まった。

敬人先輩の鳩尾の前で包丁は止まっている。

止まったというよりかは、私が止めた。

『……これはこれは、余程この人がお好きなようですねぇ…♡』

敬「お前…、Aじゃ…ないのか……！？」

『私は心の奥底に仕舞われていた、AAの闇です。

まあ実質、同一人物ですねぇ……』

この光景に、生徒会のみんなは唖然としていた。

敬人先輩を殺すな、殺したらただじゃ済まさない……！

『うるさいですね…、殺しはしませんよぉ…。

ただちょっと、味わってみたいだけですです……♪』

いつの間にか左手に握られていたカッターで、敬人先輩の手首を浅く切った。