■仮面とサイレンの間に■4 (ページ8)

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･その8 ページ8

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銃撃と近接戦が得意なレッドとブルーが息のあった連携を見せ、小回りの利くイエローがその合間を縫って攻撃を重ねる。

一方のアリスも、その3人からの攻撃をひらりひらりと舞うように軽やかな双刀さばきで躱していく。
まるで後ろにも目があるのかと疑ってしまうほど、かすり傷1つ付けることができない。

しかし、どうも彼女の攻撃からは殺意が見えてこない。
本当に実力を試しに来ただけなのか？…と透真が疑念を抱いた時。

レッド「お前に話がある。」

レッドがアリスに銃口をまま、動きを止めた。
それを怪訝そうに、でもじっと見つめるアリスを、肯定と受け取ったレッドは言葉を続ける。

レッド「悪いけど、単刀直入に聞かせてもらうぜ。
──お前、なんでギャングラーにいんの？
ほんとは人間だろ？アイツらのとこで何してんだよ。」

アリスは、ブルーとの鍔迫り合いから刀を引いて距離をとると不思議そうに首を捻った。

「……なぜそんなことを聞く？
お前が気にするようなことではないだろう。」

レッド「……似てんだよ、その瞳が。
何か隠してるヤツに。だから知りたい、お前のことを。」

押し黙るアリスに、レッドは返答を急かす。

レッド「で？どうなんだよ。」

「私は目覚めた時からギャングラーにいた。
だからそこに居続けるだけだ。……これからも。」

琥珀色の瞳が仄暗く揺れる。
ガラス玉のように光を集め、屈折させ、見透かすその目は、いま快盗に向けられている。

「私が人間かどうかは関係ない。
この生き方が私の全て……なんだよ。」

レッド「ふ〜ん、なるほどね。
……じゃあ盗ってやるよ、俺が、お前の居場所を。」

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