【ポケスペ】SHINY (ページ49)

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休題。Ⅱ ページ49

『…お願い！スカイ！いちじく！』

私が投げたボールから出てきたのは、色違いのクチートとニンフィア。淡い光を纏いながらフィールドに降り立った。

『スカイ、"ハイパーボイス"！』
「！まだおいかぜの効果が…！」
『ええ！おいかぜのお陰で、すばやさが足りないこの子達でも充分先手を取れる！』

--それが私の戦略のひとつよ！

スカイがハイパーボイスで二匹同時にダメージを与えた。ギャラドスにニョロボン、どちらもすばやさでは到底勝てないがおいかぜの効果が残る今なら自陣のすばやさは二倍。イーブイの進化系の中で最も遅いとも言われるニンフィアのスカイでも、ギャラドスのスピードによく対応していた。

「…ニョロのHPの減りが早い！」
『--スカイの特性を知ってるかしら？』

「…ニンフィアの隠れ特性、"フェアリースキン"か」
「フェアリースキン？知ってるの、グリーン？」

フィールド外で観戦中のグリーンが呟き、ブルーが尋ねた。現役ジムリーダーは知ってるよね…

「自身が放つノーマルタイプの技を、フェアリータイプに変化させる特性だ。そしてニンフィアのタイプもフェアリータイプ。」
「…そうか！その特性によってフェアリータイプの技だけでなく、ノーマルタイプの技もタイプ一致の技になって…」
「攻撃力が上がる…！ってことですね！？」
『そういうこと！』

グリーンの説明にブラックとホワイトが返す。ブラックはバトル好きだから当然だけど、ホワイトもよく勉強しているみたい。私もその二人の言葉に、大きな声で答えた。

『…落としちゃって！いちじく、"じゃれつく"！』
「…！ニョロ！」

グレイシアに対抗して格闘技を使えるニョロを出した迄は良かったけれど。

『スカイといちじく相手じゃ、厳しかったわね』
「…イブ、余裕だな」
『当然』
「余所見してると痛い目見るぞ？」

にや、とレッドが笑った。
…何だか嫌な予感がする。

その時、ぱちぱち、と、電気が弾けるような音が、どこかで聞こえた。

『…っ、真逆！』
「ピカ！"ボルテッカー"！！」
『スカイッッ！』

いつの間にか瀕死のニョロと入れ替わっていたピカが、スカイの下に潜り込んでボルテッカーを打ち込んだ。瀕死になったスカイが倒れる。

「へへっ」
『…そうこないとね』

***

結局、バトルでは私が勝った。

「…やっぱり強いなあ！でも、色々学んだぜ！ありがとな！」
『こちらこそ。久しぶりに楽しかったわ』

またやりましょう、

そう言って、お互いに強く握手をした。